パラノーマル・アクティビティ ★★

パラノーマル・アクティビティ [DVD]パラノーマル・アクティビティ



 「パラノーマル・アクティビティ」は135万円で製作された映画が、90億円以上の興行収入を稼ぎ出した話題のホラー作品である。率直な感想を言えば本作はそこまで怖くない。それよりもショッキングなシーンになると観客の1人が「ヒャー」っと悲鳴をあげたり、途中で怖くなったのか退席して戻って来なかった若者が居たりと、映像体験だけではなくそれぞれの観客のリアクションが面白かった。

 ハンディカムカメラでお互いを撮影しあう手法となると、やはり「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」を思い出す。今作がブレアウィッチほど怖くないのは、カメラを回し続ける動機付けと、その場所に居続ける必然性の違いにあるのではないだろうか。ブレアウィッチは魔女の謎を解くために若者が山に入り、遭難してしまうため場所は限定され、その記録としてカメラを回す必要性がおのずと生じていた。パラノーマルの場合は家で怪奇な現象が起きるのなら、家を離れれば良いし、カメラを回す必要もそこまでない。彼の無理矢理な説得と彼女が悪魔に憑かれているかも??という、ギリギリの動機付けで物語が進むため気持ちが冷めてしまう。物語・舞台上しょうがないが、これはブレアウィッチの遭難時の絶望・疲労感には遠く及ばないもの。なにか上手い脚本のアイディアがほしいところであった。




*****以下、ネタばれ注意*****




 恐怖の観点から眺めればそこまでないが突っ込み所が沢山あり、思いがけず楽しんで鑑賞できる。

・怖い現象が起きるのにそこで寝続けることのすごさ。自分ならドアがバタっと閉まったときから、その寝室では絶対に寝たくない。ウィジャボードが燃えた時点でその家から引っ越すだろう。
・「お前を絶対に守る」と言っておきながらドアから遠い方で寝る男。せめて彼女と寝る位置を代わってあげろよ、と言いたくなる。また、廊下を撮影するためとはいえ、ドアを開けたまま寝れるのがすごい。
・「これは僕の専門じゃないから・・・」と言って足早に帰る霊能力者(笑)助けてあげろよ、と観客全員が突っ込んだだろう。
・どう見ても学生に見えないケイティ。決して美人ではないが愛嬌のある外見。そして胸ばかりを見てしまっていた(笑)
・何かとイライラさせるミカ。しかしデイトレーダーはそんなに儲かるのかと錯覚させる設定であった。プール付き戸建て、大型液晶テレビ、最新電子機器、大きな棚に沢山のDVDなど・・・外に働きに出ず、毎日自由に暮らしができるミカが羨ましく観えた。

 映画の爆発的なヒットにより続編の話もあるようだが、それもブレアウィッチの続編の二の舞になるのが想像に易い。一時的なお祭り、今では滅多にないアメリカンドリームとして、今回1作で終わらせる方が得策だろう。
[ 2010/02/01 00:00 ] ホラー・パニック | TB(0) | CM(0)

ノウイング ★★

ノウイング [Blu-ray]ノウイング [Blu-ray]
(2010/01/06)
ニコラス・ケイジチャンドラー・カンタベリー

映画の詳細を見る





*****以下、ネタばれ注意*****




 「ノウイング」で1番好きなシーンは、街中で逃げまどう人々がスローモーションで映し出され、そこにベートーヴェンの交響曲第7番 第2楽章が流れる場面である。同曲は「落下の王国」のオープニングでも用いられ、とても印象に残っていた。スケールの大きさと躍動を感じさせ、2つの作品でも映像にマッチした効果的な演出だったと思う。

 タイムカプセルから発見された数字の配列・・・その顛末は、なんと異星人。しかもエンディングはあっさりと地球崩壊。地球の僅かでも助からない、その諦めのよさは2012年問題を意識しているのか「エンド・オブ・ザ・ワールド」並のオチである。何十億年後には確実に滅びゆく地球だが太陽のフレアにより、これまで築き上げた文明が一瞬で滅びゆく様には儚さを覚えてしまった。

 また本編で示される飛行機と地下鉄の事故シーンは衝撃的なもの。綺麗に壊れるのではなく、火だるまになる人、列車に潰される人など、人の死を細かく描いているのがこれまでのスペクタクルシーンとは一線を画す。地上波では放送できないのではないのか、トラウマを負った人が観たらどうなるのか??など計なことを考えてしまうほどだった。

 物語はそのようなパニック、家族愛、SF、ミステリーと色々な要素を織り込んでいるのだが、異星人が見えてきた辺りからテンションが下がってくる。数字配列で引き込まれた気持ちが冷やされた瞬間でもあった。高度な知能を持っているなら、もっと怖がらせずに人類と接触してほしいもの。さらに50年前のドアを削ったら、そこからちょうど数字が見つかるのはあまりにも都合良すぎである。


■関連作品■
NEXT -ネクスト- ★★
2012 ★★
ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 ★★

[ 2010/01/31 00:00 ] ホラー・パニック | TB(0) | CM(0)

パブリック・エネミーズ ★★★

映画「パブリック・エネミーズ」オリジナル・サウンドトラック映画「パブリック・エネミーズ」オリジナル・サウンドトラック
(2009/12/09)
エリオット・ゴールデンサルオーティス・テイラー

サントラ詳細を見る





*****以下、ネタばれ注意*****




 マイケル・マン監督の映画は大体男臭く、硬派で心に響いてくるものだ。「パブリック・エネミーズ」は作品としては充分に面白いのだが、心に訴えかける一歩手前の出来だったように思える。

 1番の問題はジョニー・デップが演じたジョン・デリンジャーという人物の魅力が、いまひとつ伝わってこなかったことだ。冒頭で既に悪さを見せ、その後も淡々と銀行強盗をこなす。汚れた金のみ奪い、大衆に愛されたヒーローのようだが、重いリスクを背負ってまで銀行強盗をする理由、また皆から支持された姿がほとんど描かれないため、行動が唐突で破天荒な人物にしか見えない。ラストで見せた警察署への堂々とした侵入や映画館での表情、あのような演出が所々にあれば、彼に対する印象もずっと変わっていただろう。マリアン・コティアールとの恋愛、クリスチャン・ベールの追跡、どちらかの時間を削ってでも、ジョン・デリンジャーについてもっと描いた方が良かったのではと思う。

 銃撃戦についてはさすがマイケル・マンの一言に尽き、特にボヘミアロッジでの壮絶な撃ち合いは記憶に残るものだった。とりわけスティーヴン・ラングの相手の銃弾を避けながらショットガンを放つ様が最高にかっこよい。ラストの台詞も含めて彼が最も得をした人物だ。


■関連作品■
コラテラル ★★★★
マイアミ・バイス ★★
ヒート ★★★★

[ 2010/01/30 00:00 ] アクション | TB(0) | CM(0)
スポンサードリンク
過去のタイトルを検索
カレンダー
01 | 2010/02 | 03
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 - - - - - -
プロフィール
リンク

各ブログランキングに参加しております。良かったら応援よろしくお願いいたします!!

にほんブログ村 映画ブログへ




★前田有一の超映画批評★
映画通信シネマッシモ
グレートシネマ
映画リンク集-シネマメモ
相互リンク/映画
ピコシアタ

カウンタ