あなたにも書ける恋愛小説 ★★

あなたにも書ける恋愛小説あなたにも書ける恋愛小説
(2004/11/05)
ケイト・ハドソン、ルーク・ウィルソン 他

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*****以下、ネタばれ注意*****




 普段は映画ばかり観ている自分が、たまには小説でも読んでみるかなという気が少し起こった。劇中の2人の掛け合いを眺めて、映像とはまた違う、文節ひとつに込められる、言い回しや表現などを探りたくなったのだ。もっとも劇中内で出来上がる物語が傑作とは思えず、あの完成度で12万ドルの小切手を渡すという流れには疑問を感じた。

 今作がユニークなのは、小説を完成させるため小説家と速記者が居る部屋から、恋愛小説のなかの世界へと場面が切り替わる、言わば劇中内劇がある構成だ。作家のルーク・ウィルソンの描くキャラクターや展開に、駄目をだす速記者のケイト・ハドソン。主演の2人も小説内のキャラクターを演じており、その彼女の指摘により同じ場面を違ったシチュエーションでやり直させる部分などは、ラブコメお約束の演出だろう。小説内で三角関係に落ちるという流れにもって行き、後半でその女性像とそっくりな人物が、突然ルーク・ウィルソンの前に現れる展開は巧い。彼自身、恋愛小説では2人の間にもっと障害が必要だと語り、現実世界でその女性が正に2人の障害となるべく出現するのだ。

 しかしその盛り上がりもラスト付近では、やや安易な方向に進んでしまう。ケイト・ハドソンに小説の内容を変えさせて、小説でも現実でもハッピーエンドになるという、誰にでも予想できる場所に着陸したのは残念である。安易なオチとラストで少し駆け足気味になったのもロブ・ライナー監督らしからぬ、あっさりしたものだった。


■関連作品■
10日間で男を上手にフル方法 ★★

[ 2008/02/24 00:00 ] ラブコメディ | TB(0) | CM(0)

恋は嵐のように ★★★

恋は嵐のように恋は嵐のように
(2007/10/12)
サンドラ・ブロック、ベン・アフレック 他

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 少し不謹慎かもしれないが、台風が接近すると妙に気持ちがワクワクすることはないだろうか。なにか脅威が迫る、なにかが変わるそんなことを密かに思ったりして気持ちが高揚するのだ。天気と感情をリンクさせたシーンは映画やテレビドラマにおいての常套手段なのだが、今作は作品全体でそれらを示している。




*****以下、ネタばれ注意*****




 結婚を2日後に控えたベン・アフレックが、飛行機で偶然隣に座った女性、サンドラ・ブロックに恋をするという展開。「恋は嵐のように」の邦題通り、実際の嵐のなか衝動的に恋に落ち、式をキャンセルして出会ったばかりのサンドラ・ブロックをとるのか結婚相手をとるのかその選択に注目していた。作品中では雨・雹・嵐を様々な気象現象を描いていたが、ラストでそれまで悪天候だった空に一筋の光が射し始めるシーンがあり、それと同時にベン・アフレックは結婚相手だったモーラ・ティアニーを選択することを決断する。つまりベン・アフレックはあり得ない出来事や気象状態に気分が高まり衝動的にサンドラ・ブロックを好きになっていたということ、嵐が去るのと同時に気持ちも消えたことになるのだ。劇的な変化やロマンスを求める鑑賞者だとこのオチにすっきりしないだろうが、個人的には安易過ぎる選択よりもずっと好感のもてる展開だと思った。

 マリッジブルーという言葉があるが、今作では結婚生活を否定する台詞が数多く登場する。それに加えて、もしサンドラ・ブロックを選択していたら、それこそ結婚そのものを完全否定したことになってしまうだろう。結婚に否定的→それでも結婚を選択した彼の言動は映画の趣旨を外していないと言える。

 ベン・アフレックは相変わらず気の弱い男性を、サンドラ・ブロックは相変わらず気の強い破天荒な女性を、主演の2人がその通りのイメージのままの役柄になっているのでどのシーンも自然であり要所で笑わせてくれる。ロードムービーの味付けもあり、強風や雨雲の描写などこだわりのある映像も見所だ。


■関連作品■
スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい ★★


[ 2008/02/16 00:00 ] ラブコメディ | TB(0) | CM(0)

恋はデジャ・ブ ★★★★

恋はデジャ・ブ恋はデジャ・ブ
(2007/02/16)
ビル・マーレー、アンディ・マクドウェル 他

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 朝起きたら昨日と同じ日が始まった。2月2日という日を何度も生き、そのループから抜け出せないという異色のストーリー。海外ドラマやX-FILES等で同じようなエピソードがあったが、自分ならどのように行動するかな、と想像を膨らませながら鑑賞すると面白い。同じ日を生きるということなのだがある程度の規制があり、これが作品のミソでもある。移動したもの壊したもの作り上げたものは朝の6時までにリセットされ、必ずベットで目覚めるところからスタート。唯一、蓄積できるものは自分の記憶や身につけた技能のみで、他人の記憶や行動は全てリセットされる。

 自分なら毎日映画を観まくり、沢山の女性に声をかけるものの何も積み上げることのできないため、徐々にそのループに悲観してしまうと思う。劇中のビル・マーレーも正にそのような言動の順番だった。最初は昨日と同じ日が繰り返されることに驚くのだが、そのうちに欲望の赴くままに行動する。お金を盗んで高級車を買ったり、女性を誘惑してベットインに持ち込んだり...その内に繰り返しに悲観し自殺をはかるものの、車に撥ねられようと飛び降りようと生き返り、同じ日を生きなければならない。この思考の順路が実にリアルであり、後半はラブロマンスの色が濃い展開になるのだが、「明日になると君はこの事を全部忘れてる」という台詞通り、人は独りでは生きていけない、繰り返しのような毎日であってもなにかを残して生きていかなければならない、という哲学的なメッセージも読み取れ、なんとも知的好奇心が擽られる。




*****以下、ネタばれ注意*****




 劇中では、自分だけが何故このループにはまったのか、そのような原因を教え救済してくれる時の番人のような存在が無いのもユニークだ。そのため主人公も鑑賞者も物語のゴールが分からないため、ビル・マーレーと同じく既視感と迷走を体験することになる。結局、正確な繰り返し日数は分からないが、内容を察するに1年ほどは同じ日を生きていたと思う。なんの前触れも無くループが始まる恐怖と1人の女性に対する想い、他に類を見ない展開だが最終的にハートフルな気持ちに包まれた。デジャブ現象と同じく、オリジナリティに溢れた忘れがたい作品だと言える。

[ 2007/12/21 00:37 ] ラブコメディ | TB(0) | CM(0)
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