

本作を観て、軍事政権下おける内戦の描き方が一方的過ぎる、好戦的に描いている、と批判をする人もいるかもしれない。しかし不器用とも時代錯誤とも言われようと、自分にとってはこの方法しかないんだ、というランボーの想い、そしてなによりもスタローン自身の熱い想いが胸に響いてきた。
「ランボー 最後の戦場」では「怒りのアフガン」とは異なり、戦うことの意義を様々な演出を交えて訴えている。非暴力で世界を救おうとするNPOと、戦うことでしか生きる意味を見い出せない男の対比はそのことを際立たせていた。現地の村に本や薬を与えるNPO団体、その一方で船に残った死体を処理するランボーの行動をカットバックで見せる演出は、手段の違い・生き方の違いを見事に表現しているシーンだ。
魅せる戦い方から泥臭くとも、ひたすらに敵を討つスタイルは闘争の本能がまとわりついている、ランボー本来の行動に即したものである。アクションのスケールやギミックという角度から捉えれば、過去のシリーズよりも見劣りするが、それを補う迫力やリアリティがあった。
*****以下、ネタばれ注意*****
戦いを終え、無数の死体や生き残ったメンバーを見渡すランボー。その出来事を踏まえて、彼は新たな生きがいを見つけ出そうとしたのだろう。帰郷し再びアメリカの地を歩く彼の後姿には、孤独な人生を背負ってきた影と、微かな希望も覗かせた。大きな余韻を残す、この上ないラストシーンだ。
それにしても、目で確認できる範囲でこれほど人が死ぬ映画も珍しい。「プラベート・ライアン」「スターシップ・トゥルーパーズ」「ゴースト・オブ・マーズ」よりもひょっとしたら多いかもしれない。いずれにせよ、90分少しの短い上映時間に凝縮された激しい戦闘シーン、人体損壊の連続にはただただ圧倒される。
■関連作品■
ランボー ★★★ランボー/怒りの脱出 ★★★ランボー/怒りのアフガン ★★★ランボー/最後の戦場 ★★★
