ブラックブック ★★

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(2008/07/25)
カリス・ファン・ハウテンセバスチャン・コッホ

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 「ポール・バーホーベン監督作品に出演する女優は大変な思いをする」どこかで聞いた言葉が頭の中を過った。

 「ブラック・ブック」は様々な制約のあるハリウッドでの製作を嫌い、監督の母国であるオランダで製作したと言われている。そのことからも、監督の並々ならぬ情熱・意欲が伝わり、表現の自由を獲得した彼が、どのような作品に仕上げたのかに注目していた。

 前半を観ていてもバーホーベンらしさはなく、今までとは違う角度から物語を伝えているのだという印象、しかし後半は怒涛のごとく監督節が全開に。聴衆に向かって突然飛び降りたり、モザイクをかけてまで(日本版)見せたかったフランケン中尉の悦楽、大量の汚物を浴びるカリス・ファン・ハウテンなど、人間の本能を露わに、直球で投げかける演出はバーホーベン本来のスタイルである。そのようならしさが沢山あり安心する反面、娯楽性の強い画は戦争の悲惨さを削いでもいた。

 暴力によって暴力を否定する。シニカルな表現にささやかな反戦の想いを注入しているようだが、監督の熱はなかなか伝わり難い。真摯に反戦を伝えることも可能だろうが、官能・バイオレンス等、娯楽色を排除できなかった今作を観ると、やはり彼は1級のエンターテイナーなのだと思った。


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