It’s a wonderful world / Mr.Children

It’s a wonderful worldIt’s a wonderful world
(2002/05/10)
Mr.Children

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 「It’s a wonderful world」が発売されたのは2002年の5月10日、日韓ワールドカップのおよそ1ヶ月前だった。当時、大学生だった僕はワールドカップを大分で観戦するため、またその他の試合を友達の家で一緒に観戦するために、5月~6月の1ヶ月の間に福岡-大分間を10往復以上はしていたと思う。距離にして片道約140km、時間で3時間弱の道のりを行き来していたのだが、その間に聴いていたのがこのアルバム。延々と聴いていたが一向に飽きず、3,000円の貨幣価値を遥かに超えた、一種のデフレ現象だと思ったくらいだ。福岡から帰る途中に甘木という場所があるが、そこには平野でどこまでも広がる田園と遠くまで延びている電線路の情景がきれいで、そこに「蘇生」の「二車線の国道を」というフレーズが妙にマッチしていたのを覚えている。ただし甘木の国道210号線は限りなく一車線(笑)

 そんな情景描写も頭に残るアルバム「It’s a wonderful world」から気に入ったフレーズ、歌詞を抜粋してみました。



叶いもしない夢を見るのは
もう止めにすることにしたんだから
今度はこのさえない現実を
夢みたいに塗り替えればいいさ


何度でも 何度でも
僕は生まれ変わって行ける
そうだ まだやりかけの未来がある

                02. 蘇生



ビデオに撮った「ショーシャンクの空に」見てからは
もっと もっと 確信に近いな

                04. one two three



揺るぎのない決心に凍りつく顔
力のない瞳が映すのは僕という過去なんだ


生乾きだった胸の瘡蓋がはがれ
桃色のケロイドに変わればいい
時々疼きながら

                05. 渇いたkiss



御座なりの優しさは 今一つ精彩を欠くんだ

                07. ファスナー



腫れ物を触るみたいな 核心を避ける話題


冷めかけたスパゲティーをフォークに巻き付けては
甘い憂鬱を噛みしめる


互いの胸のうちに気付いている以上
僕らは共犯者だ


迷いも苦しみもない世界へと誘う
あのUFOがでてくる夢

                10. UFO



出口の無い自問自答


どちらに転んだとしても それはやはり僕だろう

                14. 優しい歌




wonderful world on DEC 21 wonderful world on DEC 21
Mr.Children (2003/03/26)
トイズファクトリー
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 Mr.Childrenのアルバムの曲順には、ある程度の定石がある。トラック2周辺にアップテンポの曲を、トラック5に失恋ソングを、トラック10周辺に壮大な曲を。この「It’s a wonderful world」においてもそのような規則に沿って曲を配置しているが、その出来が他のアルバムの曲よりも秀でていると個人的には思う。

トラック2周辺にあるアップテンポの曲→「Dance Dance Dance」「光の射す方へ」「PADDLE」「MONSTER」「Wake me up!」よりも「one two three」が好き。

トラック5にある失恋ソング→「Surrender」「花言葉」「Another Story」よりも「渇いたkiss」が好き。

トラック10周辺にある壮大な曲→「終わりなき旅」「Everything is made from a dream」「天頂バス」「跳べ」「ポケット カスタネット」よりも「UFO」が好き。

 「one two three」「渇いたkiss」「UFO」の3曲が何故こんなに好きなのか考えたところ、主人公の男性の描写が自分に近いことに気付く。おそらく20台前半~中盤の男性がモデルであり、その男性は少し気弱で優柔不断、自身のない箇所なんかも自分にそっくりである。
「one two three」の歌詞に「一筋の光に手をやって 世にも奇妙な力を手に入れる」とあるが、これが「UFO」の「あの日 一緒に見た奇妙な光」とリンクしている気がしてならない。そう考えると、「one two three」「渇いたkiss」「UFO」はすべて同じ登場人物で、「one two three」→「UFO」→「one two three」の順番に物語が繋がっていると思った。「将来に希望」→「浮気」→「失恋」のように考えると割とすんなり受け入れられる。このように「It’s a wonderful world」では、「youthful days」という題名に代表されるよう、歌詞の単語も言い回しもどこか若々しいイメージが広がる。「深海」を経由した後にようやく本来のMr.Childrenが戻ってきた気がした。

 特に「UFO」は浮気を歌ったもので、男女間で揺れ動く心境や言動を冷笑し、迷い苦しんだ挙句には未知なるUFOに連れ去ってくれと懇願する、それまでにあまりないタイプの曲。その皮肉めいた言い回しや、アンニュイなメロディは男性心理を巧みについており、Mr.Childrenのなかでは1番好きな曲でもある。10年以上ファンで且つこの曲をNo.1だという人に出会ったことはなく、ライブでも1度も歌われず、実は元々捨て曲だったという情報もあり、踏んだり蹴ったりな「UFO」だが、隠れた名曲としてひっそりと応援しているのだ(笑)


01. overture
02. 蘇生
03. Dear wonderful world
04. one two three
05. 渇いたkiss
06. youthful days
07. ファスナー
08. Bird Cage
09. LOVE はじめました
10. UFO
11. Drawing
12. 君が好き
13. いつでも微笑みを
14. 優しい歌
15. It's a wonderful world


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10 Comments

ヤマト  

まさきさん、はじめまして☆

ヤマトもUFO、乾いたkiss、one two three
は大好きですよ!

ヤマトはHOMEツアー、横浜の行きました。
素敵でしたよね。
ピンクのシャツと白のシャツでしたが、
今回のツアーは何処でもその配色だったのかしら。

言葉にできない微妙な感情を
素敵な歌詞と綺麗なメロディで伝えてくれる
数々の名曲はどれも素晴らしいですよね。


2007/10/13 (Sat) 15:09 | EDIT | REPLY |   

くりん  

こんにちわぁ。
待ってました!It's a wonderful world!!!
私もこのアルバム大好きです。
Bird Cage→LOVEはじめました→UFO→Drawing
この下りがたまりません(≧≦)
特にDrawingは、このアルバムのテーマである
『醜くも美しい世界』感を表現していると思います。

私もUFOは大好きな一曲ですよ。
曲的にはキャッチぃなんですけど、歌詞に喪失感があって
なんか思いもよらないツボを刺激されます。
さらに、その後のDrawingで放心状態になります。
ハハハハハ。私は根っからのクドイ人間ですね。

2007/10/13 (Sat) 16:06 | REPLY |   

>ヤマトさんへ  

はじめまして!!コメントありがとうございます。
ヤマトさんもone two three、渇いたkiss、UFO好きなんですね!!嬉しいです。

「It’s a wonderful world」は「HOME」のストレートな歌詞・表現に比べて相当に捻りをいれているので歌詞カードを眺めているだけでも、色々なことが想像できて楽しいです。

ヤマトさんもツアーに行くほどのファンのようですが、「one two three」「UFO」をライブで聴きたいですよね。桜井さんの格好は大分でもピンクのシャツと白のシャツでしたよ!!

2007/10/13 (Sat) 18:14 | EDIT | REPLY |   

>くりんさんへ  

こんばんは!!
「Bird Cage」「LOVEはじめました」はそれまでのポップから一転して、重くて皮肉の効いた曲になってますよね。特に「LOVEはじめました」は最初聴いたときに驚きましたもんね。

今回、「It’s a wonderful のことを書くにあたって色々な人の意見や感想を見回りましたが、意外にも「Drawing」の人気が高くて驚きました。くりんさんもこの曲が好きなんですね!!

「真空パックしておけないもんかなぁ」
「君はいつも 僕のノートに」

この辺りが好きです。やはり表現が若々しいですね。「UFO」の歌詞でもあるんですが「あ」ではなくて「ぁ」を使ってるのも表現に柔らかさを与えてると思います。
「Drawing」あまり聴いていなかったので、もう一度聴き直そうかな(笑)

2007/10/13 (Sat) 18:16 | EDIT | REPLY |   

三日月  

はじめましてまさきさん。
わたしもMr.Childrenが大好きで、
このアルバムやシフク、I♡Uは特にお気に入りです。
「3000円の貨幣価値を遥かに超えてる」、
「Mr.Childrenのアルバムの曲順には、ある程度の定石がある。」
にハッとしました!なるほど!!

「Drawing」は大好きなラブソングNo.1です♪

2007/10/13 (Sat) 21:37 | REPLY |   

>三日月さんへ  

はじめまして、コメントありがとうございます!!
「Drawing」はやっぱり人気があるんですね。もう一度聴き直します(笑)この曲は間奏もいいですよね☆
あと「ファスナー」も人気があるみたいで...たしかにライブでも何回も歌われてますし、世間の嗜好と自分の嗜好にズレを感じます。

2007/10/14 (Sun) 03:09 | EDIT | REPLY |   

江戸っ子太郎  

卒業後、初めての一人暮らし・仕事・まもなく結婚・そして父親へ・・・、という環境で毎日聞いていた曲です。
今でも、It's a Wonderful World を聞くとあの頃のことを思い出します。
僕はあれもこれも好きだけど、カラオケでよく歌うのは
「one two three」かなぁ?

2007/10/14 (Sun) 23:27 | REPLY |   

>江戸っ子太郎さんへ  

はじめまして!!
一人暮らし・仕事・結婚・そして父親って、人生の変革期に聴いていたんですね。「It's a Wonderful World」自体が温かいポップな曲が多いので、良い思い出とリンクしやすいと思います。
「one two three」のカラオケでは最後のアントニオ猪木の部分も歌詞ではいるんですかね??ちょっと気になります^^

2007/10/14 (Sun) 23:35 | EDIT | REPLY |   

こんにちは☆  

うふふ。
candyですヾ(♥ó㉨ò)ノ

『It's a Wonderful World』はあったかくて大好きなアルバムです。
当時、私も大学生。
聴くとあの頃の思い出が浮かんできて、切ない気持ちにもなります。
前にもお話しましたが、このアルバムでは『渇いたkiss』が一番好き!!!けだるい感じと、ケロイドっていう表現がたまらなく好きです。

『UFO』が捨て曲だったとは・・・。笑。
いつかライブでお披露目されたらいいですね。

余談ですが、甘木は私の通勤ロードです。
アルバムかけながら通ってみます♫

2007/10/28 (Sun) 17:09 | EDIT | REPLY |   

>candyさんへ  

こんばんは!!
『It's a Wonderful World』は本当にあたたかい曲が多いですよね。
『UFO』が捨て曲というのはネットなどでよく見かける話題なんですが、是非ライブで歌ってほしいです。アップテンポでもバラードでもないから微妙なのかな??(笑)良い曲だと思うんだけど。

甘木はこの時期、紅葉がきれいそう。
秋月とかドライブにいいですよね!!

2007/10/28 (Sun) 17:52 | EDIT | REPLY |   

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