バス男 ★★★★
![]() | バス男 [Blu-ray] (2010/07/02) 不明 商品詳細を見る |
邦題の「バス男」は日本の「電車男」に踏襲してつけられたタイトルだろう。電車男を詳しく観たことはないが「おたく」というつながりで、この題名というのはいささか疑問を感じる。なぜなら今作は日本のような純愛ものではなく、痛快なナポレオン・ダイナマイトの青春劇なのだ。
とにかく登場するキャラクターの強烈な個性が今作の最大の売りだろう。主人公のナポレオン・ダイナマイト演じる、ジョン・ヘダーは素であの動きなのか、ただ演技をしているのか分からないくらいに自然であり圧倒的、開始数分でキャラが出来上がってしまっている。走り方や物の投げ方、はたまたジュースを飲む様子など、全てにおいて未曾有の動きをしていた。それが面白い!!もし彼が演技でナポレオン・ダイナマイトを演じていたならば今後、私生活においてもナポレオン・ダイナマイトを貫いて欲しいと渇望したくなるほどである。
日本のいわゆるおたくと違うのは自己表現が出来ているということ、気になる女性がいればダンスパーティーに誘う、また生徒会長にも立候補するなど奥手でネガティブな部分がない、むしろ自身のスタイルを尊重している分、誇らしくて格好よく見えた。
笑いのツボをつくシーンはたくさんあるが、プラスチックのボールを車で轢いて粉々に砕け散ったシーンが最高!!全体的なゆるさ・雰囲気やブラックユーモアが日本人受けするかどうかは微妙だが、隠れた名コメディとしてなんとなく勧めたくなる作品だ。