ソウ [Blu-ray]ソウ [Blu-ray]
(2013/01/30)
リー・ワネル、ケアリー・エルウェズ 他

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 「ソウ」という低予算映画がなぜここまでヒットしたのか??どんでん返しのある展開も魅力的だが、その前に「自分の足首をノコギリで切断しなければならない。」という事象を納得させうる、心理的な圧迫を描けていたのがヒットの要因のひとつになっていたのではないだろうか。




*****以下、ネタばれ注意*****




 今作が面白いのは、「どこかのバスルームに連れ込まれ、片足を鎖で繋がれている」という状態の人物の対角線上に同じ状態の人物がもうひとり居て、この人は何者なのか??この人は信用出来るのか??この人が犯人なのでは??と終盤まで協力関係にいくのか利己的に進めるのか、個人の葛藤がある部分だ。そのため物を渡し合う行為、鍵を投げることやテープを投げるなど、疑心暗鬼になっているなかでの言動に緊張感があり、この2人の行く末が非常に気になるものになっている。対角線上の人物が犯人である確率が下がるのは、隠しカメラの存在が明らかになってからだ。ここにも「ソウ」の巧さがある。


 それまでは2人の視点しかなかったカメラワークに追加して、その2人を見渡す第3の謎の視点が登場し、その視点を操る人物こそが真犯人だと鑑賞者に完全に思わせたことだ。真犯人のキャラクターや経緯も回想上で行い、バスルームの出来事と交互にエピソードが展開される。犯人を刑事と思わせ、病院の雑用係と逆転させておいて、実は真ん中にあった死体だったというオチには驚嘆した。カメラワークという映画自体の構成もトリックに加担しており、第4の視点がバスルームにあったのか、と気付いたときに物語に広がりと深み、そしてこの上ない快感を与えてくれた。

 残念なのは回想劇のパートで若干テンポが悪くなっていることだ。バスルームの2人が気になるのに、中盤でのジグソウのアジトに行く部分などは少し尺を長く感じてしまう。脚本上しょうがないことだが、回想劇をコンパクトに描き、バスルームの2人のやりとりで緊張感を持続させたほうが、世界観や独自色を固持出来たように思える。


■関連作品■
ソウ/SAW ★★★
ソウ2 ★★★

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テーマ:映画感想
ジャンル:映画
コメント
こんばんは、お邪魔しました。
すごくいい評文書いてらっしゃる。
うんうん。
これからも、ねた晴らしなしで、お願いします。
SAWは、脚本がいいという意味で、本がいいと書きました。
すみません。
2007/11/25(Sun) 17:15 | URL | あらよん | 【編集
コメントありがとうございます。
本当は映画を紹介するという観点で、ネタばれなしで文章を書きたいのですが、作品によっては上手く書けなかったりもします。「SAW」は思わずオチを話したくなるような素晴らしい脚本ですよね。現在公開中の4も気になります!!
2007/11/25(Sun) 19:01 | URL | >あらよんさんへ | 【編集
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