ナショナル・トレジャー ★★★
![]() | ナショナル・トレジャー (Blu-ray Disc) (2008/06/04) ニコラス・ケイジジョン・ボイト 映画の詳細を見る |
ジェリー・ブラッカイマー製作という見出し、彼のプロデュースする作品はスケールが大きくて派手なものがほとんどである。「アルマゲドン」「パイレーツ・オブ・カリビアン」等々、巨大ハリウッド資本を携えたビッグバジェットムービーのオンパレードだ。それに比べると「ナショナル・トレジャー」はなんとも地味で堅実なものであった。秘密結社フリーメイソンにより守られた秘宝、独立宣言書に隠された謎を解くというストーリーラインで構成されたものだが、爆発シーンが1シーンであったり、ディズニー配給が影響しているせいもあってか、キャラクターの味付けや演出もなんとも汎用的なものばかりで驚く。
謎ときものと言えば、最近では「ダ・ヴィンチ・コード」を思い出すが、向こうがヨーロッパを舞台にして現実から少し離れた位置に探し物があるのに対して、今作はアメリカの紙幣や国立公文書館、独立記念館、フランクリン博物館とアメリカ内の身近な観光地が物語の舞台であり、宝の在り処なのである。そのためそこに住んでいる人は場所の意外性に興味は一層深まる、それに詳しくない国外の人はなんとなく傍観するしかない。製作地であるアメリカとそれ以外の場所では、楽しみ方や印象がどうしても変わってしまうだろう。
アドベンチャーものによくある、逃げ役に徹する主人公をニコラス・ケイジ、宝を追う役に徹するのがショーン・ビーンだ。ある場所に行く→手掛かり→次の場所→手掛かり→次の場所を延々と繰り返す、地味な構成ながらCGや爆発に溢れた現在ハリウッドのなかでは逆に新鮮で面白かったりする。宝の場所を示す地図や地下道での松明など、ニコラス・ケイジが演じたベン・ゲイツは正に現代世界に生きるインディ・ジョーンズそのものだ。
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