バベットの晩餐会 ★★★★

バベットの晩餐会 [DVD]バベットの晩餐会 [DVD]
(2000/04/19)
ステファーヌ・オードラン

商品詳細を見る



 もし死ぬまでにあと1本しか映画が観れないとしたら、現在の自分の気持ちとしては「バベットの晩餐会」を選ぶだろう。ささやかな幸せを食事を通じて知ることになるのだが、この「ささやか」さこそ今作の絶妙の味付けであり、多くを望んだりとなにかと疚しい自分の心に「あぁ、これくらいでいいもんか」と不思議な感情を運んでくれる、そんな素敵な映画だ。

 晩餐会とあるように見所は中盤以降の食事のシーンにあるのだが、招待された村人が料理を絶賛する訳ではない。バベットの申し出や言動に勘違いを起こした村人たちは、料理のことには一切触れないのである。この控えめな演出・抑止加減がじわじわと心に沁みこんでいくのだ。「美味しい」と感嘆するわけではなく、微妙ながら顔に笑みがこぼれたり、ワイングラスを嬉しそうに傾けたりと、そんな些細なやりとりはいつしか観ている側にも笑顔を運んでくれるもの。

 デンマークのユトランドという地上の僻地が舞台だがシンプルに質素に生きる人たちに、自らを顧みず最高の晩餐会を用意したバベット。ちょっとしたことでは満たされない我々に、少し違った角度から「幸せとはなにか」というものを問いかけているようである。

スポンサーサイト

16 Comments

ふく  

こんばんは。はじめまして。
バベットの晩餐会、いいですよね。
わたしもとても好きな映画です。
この映画を見てスーザンサランドンのファンになりました。
久しぶりに見てみたくなりました。

2007/12/01 (Sat) 21:49 | REPLY |   

>ふくさんへ  

初めまして、コメントありがとうございます!!
観ると幸せになる映画の元祖とも聞きますし、抑制の効いた演出はいいですよね。レンタルショップで置いていなかったり、DVDが廃盤になってオークションではプレミア値がついていたり、なかなか鑑賞し難い作品になっているのが現状。
中古屋さんでたまたま今作のDVDを見つけて、直ぐに買いました(笑)見つけたとき声がでそうなくらい嬉しかったです^^

2007/12/01 (Sat) 22:04 | EDIT | REPLY |   

みさぽん  

mixiの足跡から参りました。
映画のタイトルで検索をかけられたのでしょうか?
私は特に映画に詳しいわけではないのですが、
好きな映画の傾向がもしかして少し似ているかも…
と思って嬉しくなりました。
「バベットの晩餐会」はもちろん、
「メメント」、「ユージュアル・サスペクツ」、「遠い空の向こうに」等、私も好きです。

2007/12/02 (Sun) 16:47 | REPLY |   

>みさぽんさんへ  

コメントありがとうございます!!
好きな映画が同じだと嬉しいですね。
それだけ好きな作品が挙げられるなら、充分映画に詳しいと思いますよ!!

「ユージュアル・サスペクツ」、「遠い空の向こうに」はこのブログでは、まだ感想を載せていませんが大好きな作品です。歳をとったせいか「遠い空の向こうに」はたまに観たくなりますね。
今後ともよろしくお願いします。

2007/12/02 (Sun) 18:19 | EDIT | REPLY |   

tsuki  

こんばんは。私もmixiの足跡からきました。
バベットの晩餐会、私も大好きです。
もう何度みたことでしょう。
あのおくゆかしさ。静かな感動。
料理やワインのすばらしさも何度見ても
すばらしいな~と思う映画ですねー♡

2007/12/02 (Sun) 22:47 | REPLY |   

terra  

バベットつながりの足跡から来ました☆
映画を見て本も読みましたが、
どちらもとてもいいお話です。
静かで穏やかな映画いいですよねv
見られてる映画参考にさせてもらいます♪

2007/12/02 (Sun) 23:56 | REPLY |   

>tsukiさんへ  

こんばんは!!コメントありがとうございます。
劇中の料理やワイン美味しそうですよね。
ウミガメのスープやうずらのパイなど生きている
うちに一度は口にしてみたいものです。
質素に生きる人達の生活観も良いですよね^^

2007/12/02 (Sun) 23:59 | EDIT | REPLY |   

>terraさんへ  

コメントありがとうございます!!
本でもこの世界を忠実に伝えていそうですね。
お伽話のような空気を感じるので、本でもぴったりのストーリーだと思います。
こういう静かな映画もたまには良いですよね。
今後ともよろしくお願いします!!

2007/12/03 (Mon) 00:06 | EDIT | REPLY |   

パタリロ  

 この映画を多くの方が愛してくださっていたことを知り、嬉しいです。「幸せ」の本質をなんとさりげなく描いている事か!廃盤になっているなんて、寂しい限りですねえ。ヨ-ロッパの映画は「食べる」ということを題材にしているのがおおいのが、興味深いです。「遠い空の向こうに」も大好きです。

2007/12/03 (Mon) 01:21 | REPLY |   

>パタリロさんへ  

 今ではなかなか見かけなくなった作品だったのですが、コメントを頂くと嬉しくなりますね。DVDレンタルやセルで再リリースして欲しいものです。「食」をテーマにした欧州映画といえば「マーサの幸せレシピ」などもそうですね。自分は一人暮らしで献立が偏っているので(笑)とても美味しそうに観えます。

2007/12/03 (Mon) 18:43 | EDIT | REPLY |   

どつ  

私もmixiの足跡からお邪魔してます。
バベットの晩餐会、パンフレットを買ったら(確か1,800円ぐらい)帰りの電車賃が無くなって(笑)駅員さんに借りた思い出が有ります。私が住む愛知では当時、映画は2本立てだったので、バベットの晩餐会とサンドイッチの年の2本立て。両方パンフレットを買ってしまう映画好きで向こう見ずな私。
そんな思い出も含め、この映画はとても好きですね。
高校時代に狂ったように観ていたヨーロッパ映画。
とっても今の自分の感覚に影響を与えている気がします。

2007/12/04 (Tue) 22:10 | REPLY |   

>どつさんへ  

コメントありがとうございます。
パンフレットのエピソードいいですね。電車賃を駅員さんに借りる光景がなんだか微笑ましいです。「バベットの晩餐会」のパンフレットは見てみたいですね。今ではものすごくレアな物だと思います!!
昔は映画2本立てでしたね。いまだと2本連続は疲れるかも(笑)シネコンの普及の影響からか、そういうのも無くなりましたね。

2007/12/04 (Tue) 22:29 | EDIT | REPLY |   

パタリロ  

 廃盤で思い出したのですが、まさきさんは「パンチライン」というのをご覧になったことありますか?アメリカのスタンドアップ・コメディ・・・つまり漫談みたいのです。若き日のトム・ハンクスが、サリ-・フィィ-ルドと共演しています。彼が若く、毒を持っていた頃、この人は必ずブレイクするだろうと思いました。ラストシ-ンは今でも鮮明に覚えています。日本未公開でしたが、最近テレビで放映してましたので、ご覧になっているかもしれませんねえ。

2007/12/05 (Wed) 01:27 | REPLY |   

>パタリロさんへ  

 こんばんは!!「パンチライン」は未見でした。スタンドアップ・コメディには物凄く興味があるので、是非鑑賞してみたいものです。評価も高いですね。今月中には必ず観てみます^^ありがとうございました。

2007/12/05 (Wed) 21:09 | EDIT | REPLY |   

ばあこふ  

学生時代にミニシアター(テアトル西友)で見ました。この年はルイ・マルの「さよなら子供たち」がアカデミー外国語映画賞の大本命だったのに抑えての受賞。両方とも大好きですが、これは生涯のベストテンに入っています(今のところ)。
人をもてなすことは、宗教家の目指す人に幸や安らぎを与えるのと同じであること。もう、このレベルの映画は、残念ながら10年単位でないとお目に掛からなくなってきたと思います。

2007/12/09 (Sun) 01:36 | REPLY |   

>ばあこふさんへ  

 アカデミー外国語映画賞の受賞に関するコメントありがとうございます!!大本命を抑えての受賞とは、初めて知りました。鑑賞した人の心に沁みる名作だと思います。アカデミー外国語映画賞は毎年注目している賞で、ある意味作品賞よりも楽しみなカテゴリーです。

2007/12/09 (Sun) 15:29 | EDIT | REPLY |   

Post a comment

Designed by Akira.

Copyright © 映画ノスタルジア ~映画館・DVDで観たおすすめ作品の感想・評論~ All Rights Reserved.