ジェリー・ブラッカイマーが製作した作品で、一番好きな映画は「ザ・ロック」だ。アクション映画ながら、キャラクター像・音楽・演出、全てにおいて質が高く初見のときなど、かなり興奮しながら鑑賞したのを覚えている。なかでもエド・ハリスが演じたハメル准将の言動に惚れ込み「アクション映画の良し悪しは悪役で決まる」という自論を決定付けるかのような素晴らしい映画だった。
あれから約10年経ち、ジェリー・ブラッカイマー×ニコラス・ケイジ×エド・ハリスが再び今作で集結したのである。中盤にあった英国でのカーチェイスシーンは、ベン・ゲイツとジェブ・ウィルキンソンの物語ではなく、スタンリー・グッドスピードとハメル准将のチェイスだと、心のなかで変換しながら楽しんだものだ。ハメル准将の良さは悪役ながら紳士的だったこと、今回のウィルキンソンも黄金都市を探すために手段を選ばない悪役なのだが根は悪くない。梯子から落ちそうになったダイアン・クルーガーを助けたり、後半の展開であったり所々でそれらしい行動はあった。扱う題材からか、それほど脅威には思えなかったが、ニコラス・ケイジと同じ画面に映るたび、あの青く鋭い瞳が映るたびに嬉しくなったのは自分だけではないはずだ。
*****以下、ネタばれ注意*****
本編のほうは前作と変わらず、謎解き→場所→次の謎→次の場所の繰り返しである。続編なのに主要キャラクターに魅力が感じられなかったのは、それぞれが抱える危機的状況が安易過ぎることだろう。ベン・ゲイツとアビゲイルは別居、ライリーは本が売れず且つ脱税で追徴金を払う羽目に、ベン・ゲイツの父親ヘンリー・ゲイツと母親の確執、どれを取り上げても想定内の出来事であり、意外性もなくラストを迎えてしまう。なんともディズニーらしい安定した味付けなのだが、平坦すぎるという印象は否めない。
また前作であった独立宣言書強奪に対するものが、今作では大統領のみが知る本の存在だ。ここが最大の見せ場になるはずなのだが、大統領を誘拐して直接、本の在り処を聞きだすとはなんとも芸がない。本人からではなく、何らかの方法で華麗に場所を導いた方が、よほど盛り上がったのではないだろうか。
ニコラス・ケイジは続編映画に出演しない俳優ということを聞いたことがあるが、本作を観てその意味がなんとなく分かった気がした。
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