自分にとってのヒーローは間違いなく「インディ・ジョーンズ」だ。知的で冒険心にあふれ、真面目そうに見える彼が、大剣を振り回す男に気だるい顔で拳銃を放つ。あのシーンを観た瞬間からどうやら強烈に惹かれ始めたようだ。映画を何百本と観るようになったのも、映画の感想を残すようになったのも、インディ・ジョーンズが居たからであり、映画に対する気持ちの始点だったように今は思える。
あるテレビ番組で「大人が選ぶ映画ヒーローベスト30」というランキングがあった。その1位が「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウということに驚いたが、それ以上に2位がインディ・ジョーンズという結果に驚嘆した。ランキングというものは、どうしても新しいものや流行のものが上位になりがちである。そのなかで「最後の聖戦」から15年以上経過した現在でも高い支持を得ていたこと、自分以外の多くの人に愛されていることが分かり、密かに嬉しくなったのだ。
しかしよくよく考えると、インディ・ジョーンズとジャック・スパロウという2人のヒーローには類似点が多いように思える。
■宝を探すという根本の行動原理。
■正々堂々と戦うこともあるが、たまに卑劣で突拍子もない行動にでる。
■裏切られやすく、劣勢に立たされやすいが、負け続けながらも絶対に諦めない。
■女性に顔を殴られて、その顔がアップになるという構図。
(「呪われた海賊たち、ワールドエンド」と「レイダース/失われたアーク」)
■原住民に追われるシーン。
(「デッドマンズ・チェスト」と「レイダース/失われたアーク」)
■船から船へ、ロープを使ってのジャンプとムチや木の枝を使ってのジャンプシーン。
■トレードマークのひとつが帽子であり、無くなったと思わせておいて、不意に目の前に転がってくるシーン。
■目標である宝を一旦は手に入れるものの、最終的には何も得ない。
ジャック・スパロウが海に住む人であれば、インディ・ジョーンズは砂漠の荒野が住処である。あくまで想像の域の類似点だが「愛されるヒーロー」という観点からすれば、人々が好むキャラクター像が2つのシリーズから見えてくるようだ。
それぞれの時代にそれぞれのヒーローが居て、例えば自分が1993年に生まれていたら、自分にとってのヒーローはジャック・スパロウになっていたのかもしれない。映画が誕生して100年以上になるが、いつの時代もヒーローは銀幕の向こう側で喝采を浴びる存在であり、その時代の映画の象徴として永く語り継がれるものだ。
■関連作品■
インディ・ジョーンズ/レイダース失われたアーク ★★★★★インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 ★★★★★インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 ★★★★★インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 ★★★★ターミナル ★★★宇宙戦争 ★★★ミュンヘン ★★★パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち ★★★パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト ★★★パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド ★★★