非常に突飛なタイトルで、映画館で鑑賞したらチケットを買うときに困りそうなものである。なにかを予感させるタイトルでもあるが、結局最後までその真意が読み取れなかった。印象に残ったのは物語や展開ではなく、どちらかというと個々のキャラクターであり、俳優陣とそれぞれのテンションがこの映画を支えているのだと感じた。
*****以下、ネタばれ注意*****
傲慢でプライドの高い、和合澄伽を佐藤江梨子が演じている。「演技力がない売れない女優」という設定のせいか、演技しない演技という点ではまり役に思えた。その抜群のプロポーションの良さを見せる箇所があり、大胆なシーンに挑戦とのことで話題になっていたが、結局は脱いでいない。物語の脈絡からすれば脱いでもよさそうだったが、一定の制約があったのだろうか。今作は海外でも一定の評価を得ていたため、今回に関して言うと大胆に行ったほうが好転していたように思える。
和合澄伽の妹役は佐津川愛美。姉からのいじめに耐え、精神世界での仕返しと創作活動に勤しみ、ラストではどんでん返しを見せる。没頭して漫画を書き始める際の、表情や音楽・カット割が強烈で印象深い。
そして今作で1番、光っていたのは最近、人気が再燃している永作博美だった。畳の上をゴロゴロ転がって柱にぶつかったり、そばつゆを顔面に思いっきりかけられたり、少し天然の外れたキャラクターで楽しませてくれる。ただ、完全に枠からはみ出ている訳ではなく、中盤以降、物語に密に絡んでくるのもおいしいところだ。30歳過ぎていても処女という設定、夫の永瀬正敏に関係を迫るシーンなど、泥沼の精神状態に陥った人々のなかで、物語に笑いのエッセンスを与え、作品のバランスを保っていたようだった。
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