転々 ★★

転々 プレミアム・エディション転々 プレミアム・エディション
(2008/04/23)
小泉今日子、オダギリ ジョー 他

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 最近テレビを観て、太陽の光を肌に浴びるとビタミンDが生成されるということを知った。そのビタミンDが欠乏すると骨を作る働きが低下したり、情緒不安定になったりするとのことだ。「転々」は散歩映画で、屋外のあたたかな日差しが印象に残る。その柔らかな光は、さながら画面からビタミンDが生成できるようであり、近所の公園を目指して散歩でもしようかという気持ちになった。

 「東京の町は風景が変化に富んでいるから散歩向きなんだよ」三浦友和の台詞の通り、本編のロケーションは全て東京である。意外なのは東京なのに、田舎っぽさ・昔懐かしさを感じる景色が存在したということだ。駅の改札口が自動ではなく有人であったり、狭い路地ひとつにしても異国のように観えた。東京に住んでいたら、または住んだことがある人なら、今作はよりいっそう楽しめるだろう。

 前半はそのような散歩が心地良く思えたのだが、物語を紡ぐためとは言え、擬似家族を形成する後半の展開や、3人組のエピソードが話の腰を折り集中できない。散歩という序盤のスタイルで首尾一貫してほしかったものだ。「ゆみちゃんって、あのジョン・マルコビッチに似てる」という台詞やオダギリジョーが読んでいた4コマ漫画など、ゆるく、シュールともとれる笑いは人によってツボが分かれそう。

 HDVで撮影された本編の映像には、独特の臨場感がありフィルムカメラとはまた違う味わいがある。これらのデジタルツールを用いた今後の映画に期待がもてそうだ。


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あずみ ★
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