JUNO / ジュノ ★★★

JUNO/ジュノ (Blu-ray Disc)JUNO/ジュノ (Blu-ray Disc)
(2008/11/07)
エレン・ペイジマイケル・セラ

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16歳の母親。エレン・ペイジの代表作。


 「ハードキャンディ」でパトリック・ウィルソンの睾丸を切り落とし、男性の観客を恐怖の底まで突き落としたエレン・ペイジが、たった1回のセックスで妊娠をしてしまった女子高生を演じるとは、なんとも皮肉な因果である。「X-MEN:ファイナルディシジョン」の頃と比べ、少しだけ大人になった彼女が"ジュノ"として、エネルギッシュにそしてキュートに振る舞う姿が今作最大の魅力であり、作品の方向性を決定付けていた。

 「JUNO/ジュノ」は望まなくして妊娠をしてしまった女子高生を描いているが、若年層での妊娠問題や中絶の是非よりも、彼女自身の行動や決断に比重が置かれているため説教臭くなく、すんなりと物語の世界に入ることができる。




*****以下、ネタばれ注意*****




 ジュノはとにかく舌が回り、ブラックジョークを連発する可笑しな女の子だが、その饒舌さは本当の自分の感情を隠す一種の癖のようなものにも見えた。そのため、いつも気丈にしている彼女が本心を覗かせるシーン、一瞬黙り込んでみせる表情やしぐさがなんとも切ない。車のなかで号泣するシーンがいっそう際立って見えるのだ。

 劇中では少し変わった女の子として認識されていたが、実は誰よりも純粋で誰よりも冷静だったのでは(妊娠した以降は)ないだろうか。最終的に赤ちゃんをジェニファー・ガーナーに渡した決断も、彼女の冷静な考えを反映しており無理がない。序盤にあった若者特有の無責任さや軽さではない、彼女の強さ、妊娠を通じての成長が最後になって解る。

 あまりに自然な演技と存在感、そして今作の成功により「レニー・ゼルウィガー=ブリジット・ジョーンズ」のように「エレン・ペイジ=ジュノ」というイメージが定着するのは間違いないだろう。音楽に対する細やかな演出や台詞の言い回し、オープニング・エンドロールのポップな雰囲気も楽しく、鑑賞後もまだ物語の続きを観ていたい気分になった。



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