スターシップ・トゥルーパーズ ★★★★

スターシップ・トゥルーパーズ (Blu-ray Disc)スターシップ・トゥルーパーズ (Blu-ray Disc)
(2007/09/19)
キャスパー・ヴァン・ディーン. ディナ・メイヤー. デニース・リチャーズ. ジェイク・ビジー. ニール・パトリック・ハリス

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 これぞ、ポール・バーホーベンイズム


 ホラー映画や異星人が登場するSFものを観ていると、このクリーチャーが実世界に現れたら嫌だなと思うことがよくある。「スターシップ・トゥルーパーズ」を鑑賞した後は、その思いが強くなり、浴室やトイレのドアを開けた向こう側に「アラクニドが居たら」と頻繁に考えるようになった。大群で自分の街に押しかけて来たら、と想像するだけで鳥肌ものだが、それほど本作のクリーチャーのアラクニドが強烈で不気味な存在だった。

 それにしても「スターシップ・トゥルーパーズ」ほど贅沢で大味な映画は珍しい。クレンダス星に生息しているバグズを退治するという単純明快なストーリーなのだが、ポール・バーホーベン監督の趣向が満載なのである。以下、その魅力を挙げてみた。


◆"最初からそれ使えよ"という突っ込み
 陸地を群れで移動する生物や空を飛ぶ生物など様々なタイプが存在するアラクニドバグズ。甲殻に被われ、なかなか手強い難敵なのだが、その攻撃手段として地球連邦軍が選んだのが歩兵+アサルトライフルという貧弱なもの(笑)地球によく似た惑星に着陸し、「ワァー」と武器を片手に特攻。そのため何十万人の犠牲者がでるという悲惨な結果になった。

 その後、空爆やニューク弾という映画のバランスを壊しそうな最強の攻撃手段が登場するが、"最初からそれ使えよ"という突っ込みは無しである(笑)ポール・バーホーベン監督は大量の歩兵の無駄死を描いて、戦争の悲惨さを訴えたかったのだろう。


スターシップ・トゥルーパーズ コレクターズ・エディション スペシャル・ツインパックスターシップ・トゥルーパーズ コレクターズ・エディション スペシャル・ツインパック
(2004/11/03)
キャスパー・ヴァン・ディーン

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◆エロとグロと陽気さ
 激しい戦闘の合間の場面も見所は多い。映画のなかでの嘔吐シーンは隠れて下向きにするのが通例だが、今作のようにカメラに向かって吹き出す豪快な演出はなかなか無い(笑)しかもグラマーなデニス・リチャーズに吐かせるのも確信的な狙いを感じる。また未来世界のジェンダーフリーが進んだためか軍隊だからか、男女兼用のシャワーシーンも面白い。映画の前半が学園ものだったり、休息だと言って敵陣のど真ん中で遊んだり、やたらと陽気な空気がアメリカらしかった。

◆こんな死に方はイヤだ
 「ハンニバル」でのレイ・リオッタの最期は強烈なものだったが、今回のザンダー・バルカロウの最期もそれに匹敵するものであった。バグズの司令塔である親玉に、細い管状のもので脳みそをチュルチュルと吸われる不気味さ。あんな巨大なまこのような生物に吸われるくらいなら、自決した方が良いと思うほどである。最大限に痛いシーンであり、ここでも製作者の悪意を感じた。


 このように「スターシップ・トゥルーパーズ」は潤沢な製作費を用いたゴージャスなB級映画なのである。マーケティングや観客の顔色を気にした映画だけではなく、このような遊び心のある作品もたまには良いものだ。地上波で放送された際には、下半身が切れたシーンを放送できず、画面の下部分だけをカットして放送した未曾有のエピソードまである。「スターシップ・トゥルーパーズ」が残した逸話の数々、愛すべき映画なのだ。


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