"Good Day to Die♪"作品冒頭でいきなりファシズムを助長する歌が響き渡り、これが頭から離れなかった。「スターシップ・トゥルーパーズ3」は監督がエド・ニューマイヤーとなり、パート1の監督ポール・バーホーベンは製作総指揮の立場から今作を担当している。
戦争国家の独裁統制や人権を無視した公開処刑など、前シリーズで観れたブラックな演出は今回も盛り込まれており、さらに宗教の概念まで取り入れメッセージを投げかけている。監督が交代してもバーホーベンイズムは確実に受け継がれており、テンポの良さも手伝って見せ方やストーリーは概ね納得できるものであった。
しかしパート1の5分の1ともいわれている製作費だけあり、アクションシーンの出来には寂しさを覚える。スターシップ・トゥルーパーズは、バグズと歩兵の大群VS軍隊の戦いこそが大きな見所であったのに、両者の数を減らし、場所が限定され、さらに見た目も質感もグレードダウンしたバグズに物足りなさを感じてしまったのだ。
今回ようやく登場するとのことで話題になっていたマローダー(パワード・スーツ)だがこれもしょぼい(笑)マシンに搭乗するシーンもなくカクカクと動くだけ。反則気味な武器の強さに笑ってしまったが、メカニカルな力強さは伝わらず、むしろ可愛かった。
映画において製作費が全てではない。しかし1作目であそこまで迫力のある素晴らしいアクションシーンを見せられては基準値が上がってしまうものだ。5分の1という製作費を考慮すると今回のエド・ニューマイヤー監督はまだ善戦したほうだろう。ハリウッドのフランチャイズ化した生ぬるいアクション映画に投資するお金があるのなら、ポール・バーホーベンの熱い想いにそれを注ぎ込んで欲しいものだ。
今作でもテレビ放送を用いたブラックジョークが冴え渡っており、前述のように"死に日和♪"の歌が最高に可笑しかった。オープニングを飾りエンドロールでも歌われるこの曲。独裁国家のプロパガンダ手段として、作品の空気を上手に取り込んだノリノリのテーマソングである。
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