ゴッドファーザー Prat3 ★★★

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(2010/09/16)
アル・パチーノ、アンディ・ガルシア 他

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 フランシス・フォード・コッポラ監督曰く、「ゴッドファーザーは1と2で完結しており本作は外伝的な位置付けだ」ということを述べているのだが、正にその通りだと思った。前2作までは100年に1度の傑作と評された格調高いシリーズだったのだが、Part3に関してはその威厳のような風格が伝わってこない。作品の質が落ちてしまった理由として、以下の2つの要因が考えられる。




*****以下、ネタばれ注意*****




 ひとつめは俳優陣の華の無さである。Part2までに多くのキャラクターが死亡したこともあるが、これまでのシリーズに見られた名優達の出演があまりに少ない。ウィノナ・ライダーの代わりに監督の娘、ソフィア・コッポラが出演したことが批判の的になっているが、トム・ヘイゲン(ロバート・デュヴァル)の不在があまりに大きな痛手となっている。彼はビト、マイケルの2人のゴットファーザーの側近であり相談役としてファミリーの重要な人物であった。立場上の重要さもあるが、ゴットファーザーシリーズの雰囲気を台詞だけではなく、しぐさや振る舞いで表現できる数少ない俳優でもある。ギャラの折り合いがつかずに、出演を断念したと言われているが、パラマウントはどのような金額を払ってでも彼を出演させるべきだったと思う。


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 ふたつめは演出の変化である。シリーズの魅力に、数多くの登場人物が見せる会話やかけひきの巧妙さというものがあった。それは派手な見せ場がなくても構築できるものであり、抑えたトーンのなかにある緊張感がシリーズの品を保っていたとも言える。それが今作では、ヘリコプターを使いファミリーのボスを銃殺する。それまでと、あまりに乖離したシーン、普通のマフィア映画に成り下がっていることに違和感を覚えた。画面全体から伝わる明るいコントラストの映像もある種の軽さを感じてしまうものだ。

 ひとえにフランシス・フォード・コッポラ監督が本当はPrat3の企画に乗る気ではなかったこと。80年代に製作した映画が振るわず多額の負債を抱えているため、しかたなく監督したことが今作の出来に直結しているようだ。野心がありスタジオと対立したことが結果として「ゴッドファーザー」を良い方向に導いたが、今回はその情熱に陰りがあり、演出もどこか弱いものであった。

 それでもシリーズの完結としてマイケルの贖罪を始めとする数シーンは見応えがある。兄フレドを殺したことを懺悔するものの、最終的には娘のメアリーを失ってしまう。愛する者を守れず泣き叫ぶシーンは、これまでマイケルが見せることのなかった姿だった。大きな後悔と喪失を抱え、独り静かに息をひきとったマイケル。そのラストシーンだけでも今作の意義があったのかもしれない。


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