遊星からの物体X 【ユニバーサル・Blu-ray disk 第1弾】遊星からの物体X 【ユニバーサル・Blu-ray disk 第1弾】
(2008/12/19)
カート・ラッセルA・ウィルフォード・ブリムリー

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極限の緊張感、終わりの見えないババ抜き。


 「ベン、ベベン…ベン、ベベン…」 極寒と静寂のなか、迫りくる恐怖を表現したエンニオ・モリコーネのスコアが耳に残る。B級・カルト映画の請負人、ジョン・カーペンター監督の最高傑作として評されているのが「遊星からの物体X」だ。1982年製作とは思えない、奇妙で精巧なクリチャー描写に加え、閉ざされた空間で見せる人間模様・ドラマ性の高さが人気の決定打となっている。




*****以下、ネタばれ注意*****




 今作に登場する未知の生命体"いきもの"は他の生物の細胞を乗っ取り、擬態できることが特徴で、普通の人間に見える人物が実は既に同化している、という設定が面白い。仲間内に潜む敵へのストレスと寒さ密閉された状態の2つのストレスに追い込まれていく展開は、鑑賞者をも巻き込んだ、終わりの見えないババ抜きゲームのようである。互いが疑心暗鬼に陥ったなかでの血液検査は最高の緊張感を生み、劇中でも1番の見所として今でも語り草となっているシーンだ。

 未知の"いきもの"に対して基地を全破壊するという究極の方法で戦ったカート・ラッセル。そのすさまじい爆発の後の興奮と達成、そして絶望感が重なったラストが素晴らしい。
「じゃあ…何をする?」
「見るんだな ここで待って…どうなるか」
生き残った2人の少しの安堵と、そこから湧き上がる恐怖と絶望のラストカットであり、そこに前述のモリコーネのスコアが重なり更なる憶測を深めていく。

 B級映画を連想させる題名ではあるが、南極基地のセットや爆発シーンの迫力はA級もので、現在の映画として観ても全く遜色はない。むしろロブ・ボッティが創造したクリチャーの造形や動きはCG技術では到達できない恐怖を感じさせる。

 唯一、冒頭のノルウェー人が手榴弾を誤爆させたシーンだけはB級らしいエッセンスだ。手が滑って自分が乗って来たヘリコプターを爆発させるのは反則級の笑えるシーンである。


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