地球が静止する日 ★

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(2009/05/02)
キアヌ・リーブスジェニファー・コネリー

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 地球が静止するように、劇場の空気が静止していたと思う。2008年の冬の映画として大々的に宣伝されていたわりには、物足りなさを感じる。宣伝費>製作費ではないかと疑ったほどだ。「地球が静止する日」は1951年製作、「地球の静止する日」のリメイク作品。原爆投下さらには冷戦状態という世界情勢を踏まえた人類への警告は、当時としては衝撃だっただろう。そこに環境破壊等のメッセージを盛り込み現代風にアレンジされているのだが…以下、今作落胆の理由を挙げてみた。




*****以下、ネタばれ注意*****




 ◆見せ場の少なさ
 最近、ハリウッド映画によくある"予告編が全て"という現象が今作でも起きていた。大規模なスペクタクルシーンが多く用意されているように煽るものの、予告編で見せたのが全部であり、それ以外の見せ場がない。地球崩壊のプロセスが描かれるのかと思えば、大量の微生物がトラックとスタジアムとビル群を少し、後は軍用機が数機、破壊された程度であった。冒頭に巨大なロボット型のゴートが出現した時には、これが暴れまわって大都市を壊すのだなとドキドキしたものだ。そういう意味では「宇宙戦争」のトライポッドの恐怖・動きは素晴らしいものである。


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(2009/05/02)
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 ◆規模の小ささ
 地球規模の物語だがシーンごとの舞台がこじんまりとしていた。作品を思い返すと、鬱葱と茂る林のイメージがなんとも強い。他にも地下室や病室など、最後まで暗い閉塞感に包まれていた気がする。人類への攻撃を決定付ける指令をマクドナルドで受けるというのは、環境破壊のメタファーなのか、そのギャップが可笑しかった。また一般市民がほとんど登場しないため、世界の終焉を感じさせる気配が無く緊張感や感情に訴えかけるものがない。

 ◆俳優陣の温度差
 上記と同じ部分もあるが、全人類存続の展開のわりにはキアヌ・リーヴス、ジェニファー・コネリー、ジェイデン・スミス、キャシー・ベイツの4人で話が完結しているのが惜しい。それぞれの組織と立場が分かりづらく、且つ、4人の温度に差を感じてしまい噛み合っていない印象をうける。クラトゥが人類滅亡を止め、改心したきっかけがあっさりし過ぎていて、なんとも弱いものだった。

 1951年版と違い、1番最後に地球静止のシーンをもってきたのは印象的だ。"人間は変われる" 繰り返し使用された台詞だが、現状を見つめ直すためにも、一旦、歩を止める必要があるのかもしれない。


■関連作品■
イルマーレ ★★★
ブラッド・ダイアモンド ★★★
リトル・チルドレン ★★★
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