博士の異常な愛情 / または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか [Blu-ray]博士の異常な愛情 / または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか [Blu-ray]
(2009/08/05)
スターリング・ヘイドンピーター・セラーズ

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*****以下、ネタばれ注意*****




 アメリカ空軍基地の司令官が突然発狂しソ連の戦略核基地攻撃命令を出してしまう、しかしソ連には攻撃を受けると自動的に反撃する「皆殺し」装置をもっていた。1964年公開の作品だが、当時の米ソ冷戦下における核戦争の恐怖や指導者・人間のエゴといったものを徹底的に皮肉っており、例えば少佐が核兵器に跨ったままカウボーイスタイルでミサイル投下された(雄叫びをあげながら)シーンなどは怖いどころかもはや笑うしかないだろう。

 今作の最大の魅力であるブラックユーモアを、さらに質の高いものに押し上げたのは1人で3役を演じたピーター・セラーズの存在であり、ほとんどアドリブで演じたといわれるストレンジラヴ博士を創造したことだろう。ドイツ生まれで右手をあげる癖があったり、人類が助かるわずかな方法を大統領に提案したりとその言動や台詞がいちいち面白い。

 人間が助かる方法として地下数千メートルの地底(炭鉱)に放射能がなくなるまで100年ほど住む。数十万の人間を若さ・健康・生殖能力・知能で選び(政府の高官や軍人は優先的に収容)適当な生殖統制のため男性1に対し女性10での交配をおこなう。そのため地下組に選ばれる女性は性的に最も刺激的な特性を具備すべきである…っとストレンジラヴ博士は熱弁。なかなかユニークな発想である(笑)その姿も勇ましいがその後、自分もその地下組に選ばれたいせいか、車椅子から突然立ち上がり「総統、歩けます!!」と叫ぶ→間髪入れずに皆殺し装置発動。この究極のカタストフ的なラスト、テンポといいBGMといい最高としか言いようがない。大真面目に核問題に取り組むよりこのような表現で人々に訴えるのも効果的だなと思う。


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アイズ・ワイド・シャット ★★
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