シャッターアイランド ★★★

シャッター アイランド スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]シャッター アイランド スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
(2010/09/10)
レオナルド・ディカプリオ、マーク・ラファロ 他

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大袈裟な謳い文句の功罪


 「開始何分で謎が解けるか??」「脳を活性化させる謎解きミステリー」。今作「シャッターアイランド」の宣伝の謳い文句である。それに加え上映前には、”結末を他言しないように”との字幕まで登場する始末。「シャッターアイランド」には確かに驚くべき展開があるのだが、煽りすぎのせいで期待値が高くなり肩透かしを喰らった感がある。それよりは純粋に刑事ミステリーものとして宣伝し、意外性のある展開に素直に驚きたかった。「あっと驚く展開が・・・」「大どんでん返しが・・・」そのコピーに興味をもって鑑賞を決める観客も少なくないのだが、今回はその煽りが大袈裟すぎたように思えた。




*****以下、ネタばれ注意*****




 今作の最大の売りは謎が謎を呼ぶミステリアスな展開だが、孤島シャッターアイランドを再現したロケ地、回想シーンの映像美、恐怖を掻き立てる音楽が特に素晴らしかった。不快な轟音と灯台を映すシルエットは最も不気味で印象深いシーン。逃げ出すことのできない空間と狂気に迫るストーリー進行は「シャイニング」を連想させる。

 真実に迫ることで逆に自分を苦しめることになったテディ。治療により過去を知り、結果として大きなストレスを抱えてしまうのはなにか矛盾を感じる。精神治療とロボトミー手術。ダッハウのナチ強制収容所や子供の溺死シーンなど暗い描写が続くなか、ラストのディカプリオの台詞で物語が引き締まる。「モンスターとして生きるか、善良な人間として死ぬか」総てを悟った主人公の悲しくも感動的な台詞ではないか。この言葉があるのと無いのとでは映画の質や印象もずっと違っていただろう。

 登場人物の目線や動作の不自然さ、コップの水が無くなっているシーン等々、見落とした箇所や新たな発見のためにもう一度鑑賞したくなる作品である。レオナルド・ディカプリオをはじめとして、マーク・ラファエロ、ベン・キングスレー、ミシェル・ウィリアムズ等、渋く豪華な俳優陣も注目所だ。


■関連作品■
レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで ★★★★
ブラッド・ダイアモンド ★★★
ゾディアック ★★
脳内ニューヨーク ★★★★
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  •  『シャッターアイランド』お薦め映画
  • 人間の心こそ最大のミステリー。何分で仕掛けに気づくか、同伴者と競うも良し。ラストについて、自説を語るも良し。または肩ひじ張らず、素直に観てしっかり騙されるのも楽しいお薦め作品だ。
  • 2010.04.25 (Sun) 01:39 | 名機ALPS(アルプス)MDプリンタ

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