イングロリアス・バスターズ ★★★★

イングロリアス・バスターズ [Blu-ray]イングロリアス・バスターズ [Blu-ray]
(2012/04/13)
ブラッド・ピット、メラニー・ロラン 他

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ありがとう、クリストフ・ヴァルツ!!


 タランティーノ監督が第二時世界大戦を舞台に映画を撮る。全く想像もつかない絵空事のような話だったが、いざ完成した「イングロリアス・バスターズ」を観ると、紛れもなくそれはタランティーノ節全開の作品であり、しかも傑作であった。多数のキャラクターが入り交じる群像劇、食べ物を美味しそうに映す様子は「パルプ・フィクション」を。チャプターに分かれた構成、家族の仇討ちのためナチスに復讐を誓う女性の目線は「キル・ビル」を彷彿とさせる。

 また今作の最大の功績は、クリストフ・ヴァルツの発見とハンス・ランダ大佐の創造である。ユダヤ・ハンターの異名を持ち、計算高さ、用心深さと知的な振る舞い。話相手に対し丁寧に接しながらも、どこか見下した眼差しをする男こそハンス・ランダであり、悪でありながら実に魅力に溢れたキャラクターなのである。ほぼ無名の役者に近かったクリストフ・ヴァルツは、この役でアカデミー助演男優賞を獲得するに至るのだが、それを納得させるほどの強烈な存在感だった。




*****以下、ネタばれ注意*****




 ブラッド・ピットやイーライ・ロスを前にイタリア語で質問をするシーンは何度観ても笑える。突然に流暢なイタリア語を話し始めるクリストフ・ヴァルツと「ゴーラーミ~」とばつが悪そうな顔をするブラッド・ピット。2人の掛け合いが最高である。またダイアン・クルーガーが足の怪我を登山のため、と嘘をついた後に爆笑する大佐の姿もどこか愛嬌を感じた。彼無しではこの映画の質も保証されないものになるだろう。

 ラストでは映画でナチスに復讐を果たすという、ビックリな展開が待っている。ヒトラーも思いのほかあっさりと銃殺されるのだが「重要な事柄こそ短く、どうでもいいことに時間を費やす」タランティーノ映画の定石をそこに観た気がした。


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