X-MEN(X-メン):ファースト・ジェネレーション ★★★

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(2011/09/28)
ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー 他

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特殊能力を兼ね備えた007又は、スパイ大作戦。


 「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」の特報の予告編を観たときに、あまりに地味な印象を受けたため、この企画は失敗ではなかろうか、と勝手に心配したものだ。しかし実際の作品を観てその完成度の高さに驚く。派手なアクションシーンも用意されているが魅力的な俳優陣に加え、深い人物考察と60年代という時代に即した物語に、ぐいぐいと惹き込まれたのだ。

 前X-MEN 3作は(設定上しょうがないが)近未来的なイメージが先行、一方のファースト・ジェネレーションは冷戦とキューバ危機を迎えている60年代が舞台である。セットや衣装がレトロなもので、アメコミ映画から連想される派手さやシャープさはない。それは出演している俳優陣にも言えることで、突出したアイドル俳優を起用していない点で抑止が効いており、見事な群像劇に仕立て上げている。後のプロフェッサーXとなるジェームズ・マカヴォイ、マグニードとなるミヒャエル・ファスベンダーを始め、悪の枢軸にここに来てケヴィン・ベーコンを招聘する辺り、渋いというか憎い。A級の企画でありながら何故かB級をも予感させる巧みなキャスティングであると唸ってしまう。
 
 どこか田舎くさいCIAエージェントのローズ・バーンや、正に悪ボスの愛人、ビッチを具現化したようなザ・60年代悪女エマ・フロストをジャニュアリー・ジョーンズが見事に表現している。個人的に好きだったのはレイブン・ダークホルム/ミスティークを演じたジェニファー・ローレンスだ。ブリジット・ジョーンズの頃のレネー・ゼルウィガーとリーリー・ソビエスキーを足して2で割ったような、少し芋っぽい感じがたまらない。全身ミスティークになっても顔がコロッとしており、ものすごくキュートである。

 監督も語っているように、今作はX-MENでありながら全体的な雰囲気は007である。個人的にはテレビシリーズのミッション:インポッシブルにも観えた。スパイ道具をミュータントの能力に置き換え任務を遂行する、いわば特殊能力を備えた人物が見せるスパイ大作戦である。秘密の部屋やハニートラップなど地味な侵入劇から一変するCIA施設襲撃や、ラストの艦隊との描写はカタルシス全開のアクションシーンだ。緊迫したシーンが多いなか、若いミュータントの育成を軽やかなカット割りとユーモアで見せた演出も程良いもの。「キック・アス」で注目を集めたマシュー・ヴォーン監督だが、今作の出来で、確固たる評価を得るに違いない。

 ファイナル・デシジョンに劣らぬほどの、多くのミュータントが登場するが”誰が最強なのか”というのは常に起こる論争である。今作に限定すればアザゼルの活躍が目覚ましかった。赤い悪魔のようなビジュアル、尻尾・刀・テレポートの連携、とにかく格好良いのである。敵を捕まえ上空に連れていき落とす、瞬時に移動して刀で刺す、手を繋いで味方を瞬時にテレポートなど全てにおいて万能だ。艦隊からのミサイル攻撃を傍観している姿には、自分を含めせめて味方だけでもテレポートすれば良いのにと突っ込みたい(笑)心が読めるテレパシー能力のエマと組めば、2人での世界征服も難しくなさそうだ。面白かったのがプロフェッサーXの能力で動きを止められたセバンスチャン・ショウ。手を伸ばしているせいか、わずかながらピクピクと動いていたケヴィン・ベーコンが可笑しかった。



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