おとなのけんか [Blu-ray]おとなのけんか [Blu-ray]
(2012/12/19)
ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット 他

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映画史に残るケイト・ウィンスレットの○○シーン


 映画の原題は「CARNAGE」。舞台の原題は「God of Carnage」直訳すると「大虐殺」「殺戮の神」といったところか。これを邦題は「おとなのけんか」として劇場公開。「大人の喧嘩」と漢字表記ではなく、平仮名表記であることが劇中の登場人物達の大人気なさ、展開を皮肉っぽく表していて、大変良いタイトルだと感じた。原題をも超えそうなセンスの良さである。

 「おとなのけんか」その文字通り、本編の内容は大人4人の口喧嘩である。しかも上映時間の79分を、アパートの1室で時間軸を飛び越えることなくリアルタイムで行っている為、正に目の前でその喧嘩を観戦しているかのよう。これをロマン・ポランスキー監督、出演ジョディ・フォスター、ジョン・C・ライリー、クリストフ・ヴァルツ、ケイト・ウィンスレットで行うのだから何とも贅沢な喧嘩観戦ではないか。

 リアルタイムで物語が進行することや、密室劇・会話メインの内容、人物の動きは制限等々、一歩間違えば退屈な内容になってしまう制約だらけの物語。しかしそこは傑作舞台劇、寸分の飽きを覚えることなく最後まで鑑賞できる。





*****以下、ネタばれ注意*****




 興味深いのは映画の構造にはっきりとした起承転結が存在せず、4人それぞれの不満を積み上げているだけということ。本来は子供同士の喧嘩の和解の話合いのはずが、いつしか夫婦問題、仕事、子育て、世界の惨状と会話がスパイラル状に膨らむ。さらにお互いの夫婦間の争いが、それぞれの夫婦間の戦い、男女間での戦いと対戦カードを変化させ、議論は平行線を辿り、驚くことに”平行線のまま終わる”という着地点がまた面白い。理性を壊された同士の”おとなのけんか”は”子供の喧嘩”とは違い、そう簡単には終わらないのである。

 ひたすらに続く不満の連鎖を飽きさせなかった要因は電話にある。ひとつの話題のやりとりを終えた丁度良いところで電話→次の話題という演出が巧い。大きな場面転換としては、嘔吐・携帯電話の水没が挙げられる。

 どの俳優がどの役を演じて良いのではなく、適材適所にキャスティングがはまっているのも見所だ。世界平和をナーバスなまでに訴えるジョディ・フォスターは、いかにもという感じである。個人的には「イングロリアス・バスターズ」のハンス・ランダ大佐役が記憶に新しいクリストフ・ヴァルツの動きが1番面白かった。「リトル・チルドレン」や「愛を読むひと」でほぼ全裸を見せたケイト・ウィンスレットだが、本作の衣装が最もセクシーではないだろうか。また蛇足ではあるが、本作の嘔吐シーンはリアル過ぎて強烈。映画史に残る(笑)


■関連作品■
愛を読むひと ★★★
リトル・チルドレン ★★★
イングロリアス・バスターズ ★★★★
羊たちの沈黙 ★★★★★
フライト・プラン ★★
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テーマ:映画感想
ジャンル:映画
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2012/06/04(Mon) 21:11 |  |  | 【編集
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