[(an imitation) blood orange] / Mr.Children

[(an imitation) blood orange](初回限定盤)(DVD付)[(an imitation) blood orange](初回限定盤)(DVD付)
(2012/11/28)
Mr.Children

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 「Happy Song」の”君にエールを!”に代表されるように、今回のアルバム[(an imitation) blood orange]はあらゆる角度から送られる、Mr.Childrenからの応援ソングの集合体に思えた。それは「End of the day」「かぞえうた」、「pieces」”次の一歩を踏み出してみよう”「祈り ~涙の軌道」”笹舟のような祈り”のように常套句な謳い文句でもあり、一方で「過去と未来と交信する男」”心配はいらない 慌てずに行きなさい”と少し歪曲した視点からもそれを感じることができる。

 タイトルのimitationとアルバムの核となる「イミテーションの木」。本心から人を癒そうと応援するときもあれば、少し卑しい気持ちで、偽善で取り繕うこともある。本物でなくても結果として人を助けることができたなら…。そんなメッセージが聞こえてきそうだ。ミスチルの歌(桜井和寿)の歌詞はいつも2面性をもっていて、今回のアルバムカラーの色・オレンジ、暖色をイメージさせる血の通った暖かい曲が多いが、一方で寒色系を思わせる曲も多少はある。1番初めに聴いたときは「イミテーションの木」が最後にきた方がコンセプトをまとめて良い気がしたが、真ん中にあることでぜんたい周りを包んでいるようにも思えた。歌詞カードが暖色から紺色へ変化しまた暖色に戻る、真ん中には緑が1本通る。「イミテーションの木」こそが完璧でも偽善でもない、フラットな本心を表している曲に見えたのだ。

 前作「SENSE」の「I」や他の曲のように1曲1曲の衝撃はないものの、全体としてまとまっている印象。願わくば寒色系「過去と未来と交信する男」のような曲がもっとあれば面白そうだったが…そんな[(an imitation) blood orange]のなかから気に入ったフレーズ、歌詞を抜粋してみました。


不安に追いつかれないよう
願いを今、遠くへ遠くへと

深い深海に沈んだ希望をチラつかす

              hypnosis


気が付きゃロスタイム
で、慌てるから乞食は貰い損ねる

競争しながら 人は切磋琢磨していくんですか?
その理想論が また人の上に人をつくる

              End of the day


強く早く駆け抜けるほど
向かい風もきつくなるんだな

いつか描いたやつより 本物にしよう

              pieces


時間は残酷
もう魔法は解けてしまった
過去ばかりが綺麗に見える
現在がまた散らかっていく

イミテーションの木が茂る
その永遠の緑をボーっと見ていた

イミテーションの木が茂る
なにかの役割を持ってそこにある

張りぼての命でも人を癒せるなら
本物じゃなくても君を癒せるなら

              イミテーションの木


わかってます
皆が私を見る懐疑的な目
そう私こそ過去と未来が見える

              過去と未来と交信する男


無防備な夢想家だって 誰かが揶揄しても

ざわめいた きらめいた 透き通る流れに

笹舟のような 祈りを 浮かべればいい

              祈り ~涙の軌道



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 大分では放送のないめざましテレビのせいで、ほぼ初めて「Happy Song」をフルで聴く。今回のアルバムで1番リピートしている曲、6分超もあるがそれを感じさせないメロディーの転調が心地良い。歌詞も肩肘を張らない応援ソングというのが程よく、ちょうど「one two three」の主人公のように社会人2,3年目の冴えない社員目線の、弱気な人がちょっと元気になるような塩梅が個人的に、はまるのである。

 ”まるで 吠えない犬 羽のない鳥 ちゃんと放送コード”の歌詞が意味深でユニーク。一部ネットの解釈では、めざましテレビ(フジテレビ)に対抗して「吠えない犬=ZIP!(日本テレビ)」、「羽のない鳥=モーニングバード!(テレビ朝日)」、「ちゃんと放送コード=NHK」との、なるほどと思える解釈があったが、そうするとみのもんたの朝ズバッ!(TBS)の立場がない(笑) 直前に「まるで」の副詞があるので、”吠えない犬 羽のない鳥”は”のんびり生きる”ことの比喩で、その表現はちゃんと「放送コード内です」との叫びにも聞こえる。名もなき詩のノータリンをテレビでは言葉では足りんに変えたように、表現を気にしつつもその辺りを皮肉った歌詞ではないだろうか。あと「hypnosis」の”深い深海”という表現も”頭痛が痛い”の重複表現とも思えるが、事象の深さをわざと表した一節かなと思ったり。。。いずれにしても、チューインガムのような色んな味がするこのアルバムを、まだまだ噛み締めていたいものだ。


01. hypnosis
02. Marshmallow day
03. End of the day
04. 常套句
05. pieces
06. イミテーションの木
07. かぞえうた
08. インマイタウン
09. 過去と未来と交信する男
10. Happy Song
11. 祈り ~涙の軌道


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