トランス ★★

トランス [Blu-ray]トランス [Blu-ray]
(2014/02/05)
ジェームズ・マカヴォイ、ヴァンサン・カッセル 他

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トランス状態に身を委ねる


 陶酔感・疾走感という形容が似合うダニー・ボイル作品の新作「トランス」は記憶、催眠を扱う物語だった。テクニカルな脚本ながら監督本来の持ち味をそのままに、テンポよくストーリーを進める手腕は流石である。




*****以下、ネタばれ注意*****




 「トランス」の特長ともなる現実世界の描写、そして催眠世界の描写との往路。主人公のジェームズ・マカボイの主観から始まる物語の導入が、いつの間にかロザリオ・ドーソンの語り口に変化していくなど、現在のシーンがどちらの世界か誰の主観なのか見極めないといけない。さらにはサイモン、フランク、エリザベスのキャラクターが当初から比べ刻々と変化していくために、物語を正しく理解するのに1回だけでの鑑賞は困難を極める。

 現実世界と精神世界の往来というアイディアは「インセプション」を連想させた。今作も時系列を追いキャラクターの心中を正しく見極めれば作品のロジックを理解できそうだが、そこまで考えるには気持ちが追いつかない。特にエリザベスの行動には賛否がありそうなところ。ご都合主義のオチも多少気になる。それよりも本作は物語の構造を技巧的に分解するのではなく、ダニー・ボイル監督が紡ぎだす映像と音楽に陶酔し、身を委ねるのが正しい鑑賞スタイルだと思った。

 難解な話を通して記憶に残ったのはロザリオ・ドーソンの陰毛を剃るという、いわゆるパイパンの描写があったことだ。”ジェームズ・マカボイの好みを知っている女性”という説明を、陰毛を剃ること(ゴヤの絵画と重ね)で体現するのは斬新だなと。劇場版では、ぼかし処理があったためよく分からなかったが、胸を含め抜群のスタイルは劇中のどのシーンよりも鮮烈に記憶に残った(笑)


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