ゼロ・グラビティ 3D & 2D ブルーレイセット(初回限定生産)2枚組 [Blu-ray]ゼロ・グラビティ 3D & 2D ブルーレイセット(初回限定生産)2枚組 [Blu-ray]
(2014/04/23)
サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー 他

映画の詳細を見る



舞台は広大な宇宙、しかしテーマは極めて内観的。


 圧倒的な臨場感、洗練された映像。早くメイキングが観たい!!と思わせる映画だ。劇場3D字幕版とブルーレイでそれぞれ鑑賞したが、画面から受ける印象が全く異なる。17分とも言われる冒頭の長回し、ライアンのヘルメット内部からの視点、ほぼリアルタイムで進む物語...これらの要素を鑑みて特に「ゼロ・グラビティ」という映画は、最高の環境で鑑賞または”体感”しなければ充分に伝わらない作品だと強く思った。私の周り(大分県)にIMAXの劇場がないこと、福岡まで鑑賞に行けばよかったと後悔するほどである。

 映像の凄さは言わずもがな、やはりその製作過程が本編に増して凄いことに。船外活動のシーンでは、原寸大に宇宙服や小道具を作成したものの使用するのは役者の顔のみ、後は全てCG。またシーンによる動きが事前に決定されており、役者は好きなようには振舞えない、それでいて自然に見せるのは大変なことだ。船内のシーンでは、これまでにない12本のワイヤーを使用し無重力空間を表現。自分の涙の中に逆さまに映るサンドラ・ブロックのなんと美しいこと!!

極めつけはスペースデブリだ。漆黒の闇を切り裂く轟音と未曾有のレイヤー重ね。レンダリングの作業時間が1フレームに15時間以上。1台のコンピュータで全編処理するには紀元前5000年に始める必要があり、メモリを500テラバイト使用、ipodが2万5000台分に相当するとのこと。これらの数値からも、本作がいかに野心的で高度な技術を試したかが分かる。




*****以下、ネタばれ注意*****




 劇中には誕生を連想させる記号が点在している。サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーが命綱で繋がっている箇所は臍帯を。エアロック内で宇宙服を脱ぎ捨て身を丸める姿は胎児を。地球へ帰還し水中から陸へ歩む様は羊水から体外へ、また、微生物から始まった進化が哺乳類となり地面へ降り立つ過程を体現している。3Dや臨場感、テクニカルな映像に注視しがちだが、多くの人を惹きつける普遍の象徴が全編に詰まっているのだ。舞台は無限に広がる壮大な宇宙、しかしテーマは内省からの回帰を描く。喪失から再誕へ。重力を感じ、大地に感謝を示したライアンに新たな人生が拓かれる。


■関連作品■
トゥモロー・ワールド ★★★
マイレージ、マイライフ ★★★
オーシャンズ13 ★★★
スポンサーサイト
テーマ:映画
ジャンル:映画
コメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック