ブルージャスミン [Blu-ray]ブルージャスミン [Blu-ray]
(2014/10/24)
アレック・ボールドウィン、ケイト・ブランシェット: サリー・ホーキンス 他

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コメディ映画と見せかけて、実はダークファンタジー。


 ジャスミンという人物が本当にそこに居る、と思わせたケイト・ブランシェットの立ち振る舞いはさすがのひとこと。超セレブ生活から一転し、妹との生活に馴染めない様子、周囲からの孤立、曖昧な将来展望と、地に足が着いていないフワフワした存在感が可笑しいのだ。

 そもそも、ケイト・ブランシェットは「エリザベス」「ロード・オブ・ザ・リング」「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」等、女王様キャラ、タカビーキャラを演じることが多かった。従来からのイメージをそのまま踏襲したようなキャラクターこそがジャスミンであり、彼女の為に存在した脚本と言っても過言ではない程のはまり役だった。




*****以下、ネタばれ注意*****




 中盤にエリート外交官が登場すると、少女漫画のような展開になるのかなと匂わせたがウディ・アレン監督の眼差しは違う。自身の過去を暴露され結婚は破談、精神バランスはさらに壊れ、独り言をつぶやくジャスミンの姿は、ある種のホラーである。彼女は気付いていなかったにしても、優雅な生活の裏には妹の元夫のような多くの被害者が居て成り立っていたもの。また、暴言をうけながらも最終的にはチリとよりを戻し、ピザのひとかけらを奪い合うジンジャーの姿も併せ、「三つ子の魂百まで」「蛙の子は蛙」等の諺を連想させた。

 「ブルージャスミン」とは一見すればコメディ作品だが、物語を美談にせず、最後までどん底に落とし続ける辛辣な展開、教訓めいた記号の配置は、さながら現代を舞台にした寓話、ダークファンタジーである。

 また、ジャスミンの新恋人をピーター・サースガードが演じていただけに、どこか胡散臭く実はこの人は詐欺師ではなかろうかと、ハラハラしながら鑑賞していたのは私だけではないはずだ。


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あるスキャンダルの覚え書き ★★★★
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 ★★★
ベンジャミン・バトン/数奇な人生 ★★
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