アナと雪の女王 ★★★

アナと雪の女王 MovieNEX [Blu-ray]アナと雪の女王 MovieNEX [Blu-ray]
(2014/07/16)
クリステン・ベル、イディナ・メンゼル 他

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Let it go がアナ雪旋風の始まり。ディズニー映画黄金期の再来。


 「アナと雪の女王」空前のヒット要因は「Let it go」にある。俗に言うレリゴー現象だが、普段アニメを全く観ない私でも、このメロディーを初めて聴いたときは画面を凝視してしまうほど。それからは日常生活の中でもあの「レリゴー♪レリゴー♪」がまるで呪文のように頭の片隅でループしてしまったのだ。第86回アカデミー賞授賞式のハイライトは作品賞発表の瞬間ではなく、イディナ・メンゼルが「Let it go」を披露したときだと思う。

 その「Let it go(レット・イット ・ゴー/ありのままで)」を筆頭に「Do you want to build a snowman?(雪だるまつくろう)」「For the first time in forever(生まれて初めて)」「Love is an open the door(とびら開けて)」等、劇中歌のクオリティーがどれも素晴らしく、1度聴いただけで物語のイメージや、キャラクターの内面が上手に表現された楽曲ばかりだ。作詞・作曲を手掛けたクリスティン・アンダーソン=ロペス、ロバート・ロペス夫妻の手腕によるものだが、アナ雪ヒットの強力な牽引力になっていたのは間違いない。

 観客を魅了する入口が素晴らしい歌ならば、普遍の物語がその根幹を支えている。従前のディズニー映画に見られるフォーマット、お姫様が呪いにかけられ→白馬の王子様が登場→悪者を倒す→呪いが解ける→王子様と幸せに暮らしてハッピーエンド、という定石を変えていた。




*****以下、ネタばれ注意*****




 エルサが備えている魔法の力は先天的なものであり、その能力の由来には一切の説明がない。つまりエルサの能力は、人間は誰もが抱えるコンプレックスや他人から差別される事象の象徴表現として扱われている。ポイントはエンディングを迎えてもその能力は治らない点だ。「英国王のスピーチ」でも同様に感じたのだが、自身のウィークポイントを完治させるのではなく、それを踏まえどのように向き合うのかという部分に比重を置いている。コンプレックスがあっても、それを上手に咀嚼し、ありのままに生きるというメッセージは解りやすくも非常に前向きなメッセージで勇気付けられた。

 ディズニー映画初の女性監督(共同監督)、ダブルヒロイン、そしてなにより王子様が裏切るというのは、女性の社会進出や時代に即した展開であり新鮮に映った。その一方で、階段の手摺を滑り降りる描写や、物語がシリアスになり過ぎないように存在する陽気なキャラクター(オラフ)等、従来のディズニー映画らしさも保っているのもバランスが良い。

 また、日本語吹替版では、松たか子が歌う「レット・イット ・ゴー/ありのままで」も素晴らしいが、意外だったのが神田沙也加の上手さ。透明感と伸びのある声、「生まれて初めて」を歌う様は、正に母・松田聖子に依存せず一人で自立した女性の喜び、とも捉えることもでき、そうした吹替版の楽しみ方は日本ならではのプラス要素だ。SAYAKAの芸名で「ドラゴンヘッド」にて灰に塗れていた頃から思えば、成長したなと感慨深くなるのは自分だけではないはずである。

 楽曲の素晴らしさ+時流に即した物語+前向きなメッセージ+日本ならではのプラス要素。アナ雪の勢いは止まらない。


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(2014/07/16)
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