オール・ユー・ニード・イズ・キル ★★★

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(2014/11/12)
トム・クルーズ、エミリー・ブラント 他

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同じ選択=死、トム・クルーズの映画人生に準える。


 映画の物語にはいくつかのセオリーがあり、主人公が突然死ぬという事象は限りなくイレギュラーなこと。ましてやそれが、トム・クルーズであれば尚のことである。そのような定石を真っ向からひっくり返したのが「オール・ユー・ニード・イズ・キル」だ。

 トム・クルーズの過去の出演作品を思い返しても、彼が死ぬ映画をパッと思い出せないほど、彼は死なない(何作品かでは死んでいるが)。そんなトム・クルーズが前半から死んで死んで死にまくる。時にはトラックに轢かれ、時にはヒロインに頭を撃ち抜かれ、と死に描写のオンパレードだ。

 もうひとつ今作が特異なのは、トム・クルーズ演じる主人公ケイジの何ともひ弱な性格なこと。戦場の最前線に行けという将軍の命令に難色を示し、挙句の果てには将軍を脅すというくずっぷり。これまでのトム・クルーズのイメージとは正反対、大スターの輝き等は皆無なのだ。

 上記、2つのイレギュラーが導くものは恐怖と緊張感である。つまりこれまでは”トム・クルーズ”なる特権に守られ絶対に死なない、という基本ルールが今回は通用しないのだ。さらに戦闘経験はゼロ、右も左も分からないまま戦場に落とされる恐怖は正に観客目線である。このため観ている側も先が読めないうえに、いつ死ぬかもしれない恐怖・緊張感が常につきまとうことになるのだ。

 思えば、トム・クルーズ自身もハリウッドスターとして何作も映画の世界をループしている。彼が長年に渡り、浮き沈みの激しい業界の第一線で活躍出来ているのは、同じ選択を繰り返していないことだ。スパイ、スポーツエージェント、ハスラー、殺し屋…。完全無欠なヒーローから男性向けのセックス教祖まで。俳優として”同じ選択=死”という事象は実は彼自身が1番理解していることかもしれない。その意識が強いため、彼の作品は常に新しいものを提供し観客を魅了し続けられているのだ。次回作では、また生まれ変わったトム・クルーズに出会えるはずだ。



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