GODZILLA ゴジラ ★★★

GODZILLA ゴジラ[2014] Blu-ray2枚組GODZILLA ゴジラ[2014] Blu-ray2枚組
(2015/02/25)
アーロン・テイラー=ジョンソン、渡辺謙 他

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それぞれの”こうあるべき”ゴジラ像


 今作「GODZILLA ゴジラ」を観た人の反応は様々だ。日本版ゴジラを踏襲していると見る人もいれば、反核やゴジラの怖さについて描き方が足りないと見る人もいる。共通するのは鑑賞者それぞれに熱い想いがあり、自分なりの”こうあるべき”ゴジラ像が確立されていることだ。それだけゴジラは映画キャラクターを越えたアイコンであり、人々を(ある意味で)魅了する、惹きつける存在でもある。

 私自身、ゴジラにそこまで精通している訳ではないが怪獣映画は好きだ。理由は高貴なものでなく、単純に街が破壊されていく様子に高揚感を覚えるからである。普段の光景が為す術なく滅びる様、それは日頃のストレスや、理不尽な社会構造がリセットされることをそこに重ねているのだと思う。同じような都市破壊ではディザスター映画もあるが、通常起こりうる事象と、未知の生物により破壊されるとでは気持ちの置き方が違う。ディザスターには悲観があるが怪獣はノンリアルであり、楽観していられるのだ。

 さらに怪獣映画には時として、敵怪獣が出現することもある。モスラやヘドラがこれに当たるが、これも街をリングに置き換えたプロレスとも見れる。まるで自分が幼児に戻り、丁寧に作り上げた積み木を押し倒すような純粋な欲求充足も存在するのだ。反核や自然の脅威というメッセージはその充足の後に来るものだと思う。

 以上を踏まえれば、今作の「GODZILLA ゴジラ」は、日本映画ではおおよそ検討のつかない製作費を投じ破壊や戦闘を繰り広げるため、当然の如く私の欲求を満たしてくれた。巨費が投じられることで画面は派手になるが、それに終始せず演出も素晴らしい、特にハワイのシーン。軍隊が発煙筒を打ち上げその赤い光が上昇し、ちょうど真上まで到達し光が折り返してもまだ後ろの物体の顔まで届かない、そこにカメラが上昇しゴジラの全貌が初めて明らかになる。ゴジラの大きさや人間との位置関係を1ショットで示した、丁寧で見応えのあるシーンだった。

 マイナスは監督が人間描写を重視したという割には、主人公が家族を大事にしているのか、ゴジラとの因縁を結したいのか分かり難いこと。また芦沢博士に扮する渡辺謙の立ち位置や役割が掴み難いこと。期待したエリザベス・オルセンとジュリエット・ビノシュに見せ場が無かったこと。(特にジュリエット・ビノシュの扱いに絶句。)米軍の作戦も、もはや自爆行為と見れなくはないが、そんなことはどうでもいい。ゴジラが暴れれば私は概ね満足である。次回作では是非、キングギドラを!!


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1 Comments

tagoo@アクションSF映画予告編まとめ  

共感です!

レビューに共感しました♪

1998年に公開されたハリウッド版ゴジラとは比較にならないくらい出来がよかったと思います!

個人的には、日本で製作されてきたゴジラに踏襲した感じになっていたのでとても楽しく鑑賞できました☆

続編製作決定だそうですが、どんな怪獣が起用されるのか楽しみです!

2015/05/29 (Fri) 23:14 | REPLY |   

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