監督・ばんざい! ★★

監督・ばんざい! <同時収録>素晴らしき休日 [DVD]監督・ばんざい! <同時収録>素晴らしき休日 [DVD]
(2007/11/11)
ビートたけし.江守 徹.岸本加世子.鈴木 杏.内田有紀.木村佳乃.松坂慶子.大杉 漣.寺島 進

映画の詳細を見る



 今作を観るとあれほど変と言っていた「TAKESHIS'」がまともに思えるから不思議である。「監督・ばんざい!」はそれくらいに変、というより壊れていた。

 得意のギャング映画を封印した北野監督は、あらゆるジャンルの映画に挑戦していくが予期せぬハプニングによってことごとく失敗してしまう...監督の苦悩やぼやき、心の内面をナレーションで表現するという構造は「8 1/2」を思わせる。前半は笑いあり感動ありできちんとしたストーリーラインが出来ていた。しかし隕石が地球に近づき、詐欺師の親子が登場してからは一変、物語が成立しないくらいに破綻するのだ。

 それは一般的な映画のように、前の出来事と次の出来事をつないで順序立てる、いわゆるナラティブ型とは明らかに異なっていた。出来事の連続というより、北野監督が突発的に思いついたイメージを羅列しているかのような印象をうける。登場人物の目的がはっきりせず場所もエピソードも飛びまくるので、いま物語が映画全体のどのあたりを進行しているのか、いつ終わるのか、全く予想が出来ないのである。そのためかラストもそうするしかない!!というようなカタストロフを感じるものになっていた。

 今作はそれまでの北野映画の作風・イメージを壊すことがひとつの主題・メッセジージであった。既存のもの・概念を壊したということは、それは次回作への大胆な決意表明ともとれる。そいういう意味で、この後に北野監督がどのような映画を投げかけてくるのかが非常に楽しみになった。

 全編を通じて江守徹が素晴らしく、ものすごいインパクトを残している。また空手道場のシーンでは後ろの壁に「坂本一生」の文字があって笑えた。そういうところは細かいんだなぁ。


■関連作品■
TAKESHIS' ★★
スポンサーサイト

2 Comments

じゅーりあ  

こんにちは、まさきさん。
お友達が興味持っていたんですよね~この映画は。
「TAKESHIS’」よりも破綻していたとは(これも難解
でしたが)
ただのコメディではなかったんですね~
わたしもインタビューで「今までを壊したかった」と聞いていたので、
なるほどそういう事かとまさきさんの解説で思えました。
お友達が一番気になっていたのは江守徹です、インパクト
あるんですね、伝えておきますm(__)m
(アルモドバルの新作がこっちの映画館でも上映されるので
早く観に行きたいです~)

2007/06/07 (Thu) 16:16 | REPLY |   

じゅーりあさんへ  

じゅーりあさん、こんばんは!!
「監督・ばんざい!」はなんとも愉快な作品でしたよ。
監督がやりたいようにやってるなぁ、というゆるさ
自由さが痛快でした。

アルモドバルの新作あるんですか??
知らなかったです。福岡の上映がいつくらいか調べ
てみます。こういうとき、東京に住んでる人とか
羨ましいよ!!

2007/06/07 (Thu) 20:19 | REPLY |   

Post a comment

Designed by Akira.

Copyright © 映画ノスタルジア ~映画館・DVDで観たおすすめ作品の感想・評論~ All Rights Reserved.