近年のブルース・ウィリスは役柄のせいかもしれないが、落ち着いていて、流し目で、知的・寡黙・スマートというイメージが定着していた。それに比べ今作はどうだろう。ジョン・マクレーンという設定だけで、これほど違う人格に変貌するのかと感じるほどブルース・ウィリスの力強さや自信が画面から伝わってきた。役者が楽しんで演じているものは観ている側にも必ず分かるもの。今作を待ち望んでいたのは、他の誰でもないブルース・ウィリス本人だったのかもしれない。
12年ぶりとなるシリーズ最新作、サイバーテロが発生し、交通・通信・金融のシステムがダウンしていくなか、激しくタフなアクションが展開される。前作「3」では敵との銃撃戦がなかったが、今回は最初のマットのアパート襲撃から派手でアイディアに溢れる銃撃戦が繰り広げられた。拳銃の残弾を気にしつつ装填する姿は「1」を思い出させるし、このあたりは若干32歳のレン・ワイズマン監督が前シリーズをよく研究しているように思えた。
*****以下、ネタばれ注意*****
その後もパトカーとヘリのチェイスシーン。アクション映画では見慣れた構図だが、大都市でやっているということスピード感、カメラワーク等全てが新しく興奮した。ここまではものすごく良く出来てきたのだが、マットが本で得た知識によって、車を強奪した辺りから徐々に尻すぼみになっていく。
理由としては敵ボス役のガブリエル(ティモシー・オリファント)の魅力や脅威が全く伝わってこなかったことだ。元は公的なシステムを設計し、またシステムの脆弱性を指摘していた技術者が国家に対して復讐をするというものだが、一般人であるガブリエルがどのようにしてあの組織を構築したのか、狙いは金と現状のシステムの欠陥を訴えるためだけなのか、どうもはっきりとしなかった。あれほど国のシステムを動かせるなら、金を得る手段は他にあり、どうにでもなりそうなもの。
グループを統率するカリスマ性や武力的な弱さはシリーズ中、ダントツで最下位であり最期もこの上ないくらいあっけない。それこそマギーQや素早い動きでマクレーンを翻弄させた部下のほうが、よほど記憶に残るものだった。これまでのシリーズは敵が一旦は勝つ、要求が通り喜んでいたテロ組織をマクレーンが抑えるという「天国から地獄」の展開・落差がたまらなく好きだったが、それが無かったのも残念である。
大型トレーラーVS戦闘機F-35、壊れゆくハイウェイなど最後までアクションシーンのクオリティ・アイディアはどれも素晴らしい。ただ脚本がどうにもあと一歩だった。
ジェレミー・アイアンズを敵にした「3」の組織で「4.0」のアクション。「3」+「4.0」の良いところを融合したら、「1」に迫る史上最高のアクション映画が誕生していたのでは、などと今回が惜しい出来だったために、ついつい想像してしまう。
■関連作品■
ダイ・ハード ★★★★★ダイ・ハード2 ★★★★ダイ・ハード3 ★★★ダイ・ハード4.0 ★★★デス・プルーフ in グラインドハウス ★★★
頑張ってましたね〜、マクレーン
現実だったらあそこまでは起き上がれないでしょね
初めから終わりまでハラハラドキドキです
今日はテレビで、ダイハードを見ます
ブルース・ウィリス大好きです♪