イレイザーヘッド ★★★★

イレイザーヘッド 完全版<ニュープリント・スクイーズ>イレイザーヘッド 完全版<ニュープリント・スクイーズ>
(2002/08/23)
ジャック・ナンスシャーロット・スチュワート

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 「イレイザーヘッド」がカルトムービーとして長年愛される理由はどこにあるのだろうか。今作のDVDを購入して随分経つが、仕事で疲れて帰った後でも、寝る前でもジャケットに写っているジョン・ナンスと目が合うと、ついつい鑑賞したくなるのだ。面白い面白くないという概念を超えて、ただ傍観していたい、その世界に入り浸りたいという感覚、中毒性は他の映画では体験できないものだ。

 結局、この作品はなにを表しているのか、未だによく分からない。よく言われるのが、若くして父親になった、デヴィッド・リンチ監督の不安やストレスを表現しているという見方だ。劇中の赤ん坊(のようなもの)はそのままで、白く紐状の生物が精子という具合だが、それ以外の演出は謎である。様々な解釈ができ知的好奇心を刺激するが、父親になるプレッシャーよりも、鑑賞者自身が現在、抱えているストレスに置き換えて観ると、さらに楽しめるのではないだろうか。

 登場人物を紹介し、ある出来事をうけて物語が展開される、一般の映画文法から外れいることもあり感想を書き難いが、「イレイザーヘッド」というものを分かり易く食べ物に例えると"ウニ"のようなものだと思う。

 見た目はトゲトゲしくグロテスクなもので、その外見からは想像もできない黄色の中身がでてくる。食べるか食べないか悩むが、食べてみると意外と美味しい。ある人はその味を苦手とするが、一度食べるとまた食べたくなる。映画の内容とはかけ離れるが、漠然とウニを連想してしまった。

 突然、首が吹き飛び、その頭の中身を鉛筆に付いている消しゴムにする。そんな不条理な悪夢を何度でも観たくなるのだ。


■関連作品■
インランド・エンパイア ★★★★★

[ 2008/06/28 00:00 ] ホラー・パニック | TB(0) | CM(0)

バットマン リターンズ ★★★

バットマン リターンズバットマン リターンズ
(2007/06/08)
マイケル・キートン

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 バットマンの見所は"悪役"そのような空気ができたのは、前作でジョーカーを演じたジャック・ジャックニコルソンの影響に違いない。続編となるリターンズでは、ペンギン、キャットウーマンという2人の敵が登場し、それぞれダニー・デヴィートとミシェル・ファイファーという面白い配役になっている。しかし面白いのは俳優陣だけではなく、キャラクターの味付け・ダークさもまたユニークだった。

 ジョーカーは生まれながらの悪だったのに対し、今作に登場する敵は元々は悪くなく、様々な要因から変わってしまうのだ。それは両親であったり、企業・組織であったりするのだが、バットマンを含め3人ともトラウマを抱えながら戦うという暗い三つ巴戦が面白くも哀しい。

 よくよく観ると、1番のワルは原子力発電所を造り利益を独占しようとした、クリストファー・ウォーケンであり、彼やキャットウーマンとの間で振り回されたペンギンが最も可哀想に思えてしまう。孤児として下水道で育ち、奇形で日陰で暮らしてきたという設定は、ティム・バートン得意のタイプのキャラクターだ。また全編に渡りキャットウーマンの変身ぶりや動きが印象に残る。側転やムチでの縄跳びなど、トリッキーな戦いに好感を抱き、「ミャーオ」と言った直後に背後の建物が爆発するシーンなどは最高にクールなものだった。

 ティム・バートンワールドも健在で、各種小道具や美術など細部までこだわりが観れるのだが、前作ほどゴッサムシティに広がりを感じられず、スタジオのような雰囲気がしたのは非常に残念である。クリスマスツリーが植えられた一画を何度も行き来しており、前作でいう教会や美術館のように他のロケーションも描いてほしかった。


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バットマン ★★★★
バットマン ビギンズ ★★★★


ダーク・ナイトダーク・ナイト
(2008/07/23)
サントラ

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[ 2008/06/26 04:40 ] ヒーロー | TB(0) | CM(0)

ファウンテン / 永遠につづく愛 ★

ファウンテン 永遠につづく愛ファウンテン 永遠につづく愛
(2008/06/06)
ヒュー・ジャックマンレイチェル・ワイズ

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 「ファウンテン」は当初、ブラッド・ピットが出演する予定だったがダーレン・アロノフスキー監督との方向性の不一致から、出演を断念したという経緯がある。その後、代わりにヒュー・ジャックマンが主演となったが、内容を見渡す限り彼が辞退した理由がよく分かった。

 ブラッド・ピットが降板した後、ケイト・ブランシェットも降板することになったのだが、いっそのことその豪華コンビでの「ファウンテン」観てみたかった気もする。頭を丸坊主にして、宇宙空間を背景に座禅をして瞑想をする姿はかなりのインパクトがあり、演じる側も相当な覚悟が必要だ。

 「π」「レクイエム・フォー・ドリーム」とスタイリッシュな作品を描いてきた監督が、ここに来て失速した原因はどこにあるのだろうか??前2作に比べ作品の出来が落ちた監督として、「CUBE」「カンパニー・マン」「ナッシング」の順番で製作したヴィンチェンゾ・ナタリ監督を思い出した。

 両者共にサスペンスやスリラーで斬新な物語を構築してきたが、コメディや恋愛など少しジャンルを変えただけで、表現方法が幼稚化してしまうのではないだろうか。ある感覚が秀でていて、得意とするジャンルはあるものの、その領域から外すと恐ろしく滑稽になるのだ。「レクイエム・フォー・ドリーム」で細かいカット割を駆使し、この上ない絶望感を表現した監督の力強さが、今回は見えず演出が散漫になっている印象をうけた。

 「ファウンテン」は主題としては大変面白そうなものだが、それを複雑に捉えすぎているように思う。期待の監督としてあえて難しい方にチャレンジしたのか、今作では個人的にはそのアプローチ方法に賛同しかねる。奇抜な画、丸坊主のヒュー・ジャックマン、興行的にも失敗しており珍作として語り継がれることになりそうである。


■関連作品■
プレステージ ★★★★
タロットカード殺人事件 ★
ニューオーリンズ・トライアル ★★★
アバウト・ア・ボーイ ★★★★


[ 2008/06/24 00:00 ] ラブロマンス | TB(0) | CM(0)
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